SIは見た No.66『理容店2』の場合
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SIは見た No.66『理容店2』の場合

私たちは今、どんな時代を生きているのか──。サンデー・インタビュアーズ(SI)とは、そんな問いを探求するロスジェネ世代の余暇活動です。

月に一度の日曜日、7人のメンバー*は84巻あるホームムービー*をひとつずつ紐解きながら、オンライン上で話し、聞き、考えます。

今月(2021年9月)のお題は、No.66『理容店2』。さて、そこには何が写っているのでしょうか。メンバー7人の言葉を紹介します。

*本テキストはSIが毎月行うオンラインワークショップの記録です。
*2021年度は公募で集まった7名のメンバーで活動しています。
*ウェブサイト『世田谷クロニクル1936-83』をご参照ください。

No.66『理容店2』
撮影時期|昭和44年頃
撮影場所|江の島、理容店(北沢)
提供者の義母が営む理容店の社員旅行。中学卒業後、理容師の見習いとして遠方からやってきた子もいた。下北沢の路地も映る。夫とは昭和39年に結婚。特急電車に乗り、四国・九州にハネムーン(10日間) 。同年、義父が他界。壮大な葬儀。商店街の牽引役だった。ショートした電柱に登って修理する姿を思い出す。(『世田谷クロニクル1936-83』より)

↓ 映像はこちらからご覧いただけます

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「芝生の庭。私が住んでいたカナダでは、芝生の庭はSuburban(郊外的)で平和な住宅地のイメージ。でも日本では芝生のある家は少ない気がする。都市で芝生のある家に住んでいるのはどんな人だろう」

「(たぶん)オリズルランの鉢植えが写っている」

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「壁に貼ってある1年1枚のカレンダー、昔はよく見た。サザエさんに描かれるような、多くの人がイメージする “日本の家”。マンションやフローリングが主流になる潮目はいつ頃だろう」

「ふすまの紙のたわみを見て、昔はどの家庭でも自分で紙を貼ったのだと感じ入った」

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「理容店の社員(理容師)さんたち? どのようにして下北沢の理容師になったのか、生活史を聞いてみたい。理容師さんが社員旅行できる時代だったんだなあ」

「けっこう危険そうな岩場で遊んでいるけど、いまでも自由に入ることができるのだろうか」

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「おそろいの縦縞の海パンを履いている人がいる。No.29『京王プール』(昭和36年)でも同じ水着をつけている人がいた。当時、水着の種類はそれほどなかったのか。もしくはたまたま映像に映っている人がそろいで購入した?」

「江ノ島、潮の香りはしていたのだろうか」

「江の島でも砂浜に行かずに岩場で遊んだのか。そもそも社員旅行の行先として江の島が選ばれたのか。日帰りだったのか、泊まりだったのか」

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「ノナカの看板がレトロ。くるくるまわる『くるパー看板』だ!」

「下北沢の町並みにある『日本信販』の看板。『C』はクレジットカードの頭文字? 私が小さい頃にテレビCMで見たことあるマーク」

「おじいちゃんの白下着。自分の祖父のことを思い出しました。白い下着姿で屋外を歩いていても普通な様子。なぜか懐かしさを感じます」

「下北沢の路地。街並みの印象はいまとそれほど変わらないように見える。いまもこんな格好している若者は普通にいる」

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「丸一呉服店の看板に『半端物半額コーナー』の文字。衣類の『半端物』ってなんだろういまはほとんど聞かない言葉」

「買い物かごを持った前エプロンの女性。いまはエプロンを着けて外を出歩く人って見かけない」

「商店街の突き当りから男性が歩いてくる様子が、なんとなく演技がかっている。彼はだれで、どんな意図で撮られたのだろう」

次回(2021年10月)は、No.70『誠5歳9ヶ月、由美3歳11ヶ月』をみんなで見ます。

サンデー・インタビュアーズとは

昭和の世田谷を写した8ミリフィルムを手がかりに、“わたしたちの現在地” を探求するロスト・ジェネレーション世代による余暇活動。地域映像アーカイブ『世田谷クロニクル1936-83』上に公開されている84の映像を毎月ひとつずつ選んで、公募メンバー自身がメディア(媒介)となって、オンラインとオフラインをゆるやかにつなげていく3つのステップ《みる、はなす、きく》に取り組んでいます。本テキストは、オンライン上で行うワークショップ《STEP-2 みんなで“はなす”》部分で交わされた語りの記録です。サンデーインタビュアーズは「GAYA|移動する中心」*の一環として実施しています。
https://aha.ne.jp/si/

*「GAYA|移動する中心」は、昭和の世田谷をうつした8ミリフィルムのデジタルデータを活用し、映像を介した語りの場を創出するコミュニティ・アーカイブプロジェクト。映像の再生をきっかけに紡がれた個々の語りを拾い上げ、プロジェクトを共に動かす担い手づくりを目指し、東京アートポイント計画の一環として実施しています。

主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、公益財団法人せたがや文化財団 生活工房、特定非営利活動法人記録とメディアと表現のための組織[remo]
「サンデー・インタビュアーズ」は、東京・世田谷ので収集された昭和のホームムービーを通して、現在という時代を照らし出す“ロスト・ジェネレーション”世代の余暇活動です。https://aha.ne.jp/si/