移動する中心|GAYA

2015年から世田谷区内で収集し、デジタル化してきた16時間分のホームムービー「世田谷クロニクル1936-83」を生活文化資料として活用し、その時代を生きた人々の声を集めるプロジェクト https://aha.ne.jp/si/

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2015年から世田谷区内で収集し、デジタル化してきた16時間分のホームムービー「世田谷クロニクル1936-83」を生活文化資料として活用し、その時代を生きた人々の声を集めるプロジェクト https://aha.ne.jp/si/

マガジン

  • SIは見た

    昭和の時代に撮影された8ミリフィルムのホームムービー。 かつて誰かが撮った私(わたくし)の記録を手がかりに、ロスジェネのメンバーが過去と現在をたずねるプログラム「サンデー・インタビュアーズ」。月に一度の日曜日、7人のメンバーは1本のホームムービーをじっくり紐解きながら、オンライン上で話し、聞き、考えます。 そこには何が写っているのでしょうか。メンバー6人の言葉を紹介します。

  • サンデー・インタビュアーズをめぐるドキュメント2021

    昭和の時代に撮影された8ミリフィルムのホームムービー。 かつて誰かが撮った私(わたくし)の記録を手がかりに、ロスジェネのメンバーが過去と現在をたずねるワークショップ・プログラム。2021年度に公募で集まった6名が〈みる、はなす、きく〉の3ステップに取り組みます。 ライターの橋本倫史さんによるドキュメントです。 サンデー・インタビュアーズ https://aha.ne.jp/si/

  • サンデー・インタビュアーズをめぐるドキュメント2022

    昭和の時代に撮影された8ミリフィルムのホームムービー。 かつて誰かが撮った私(わたくし)の記録を手がかりに、ロスジェネのメンバーが過去と現在をたずねるワークショップ・プログラム。2022年度に公募で集まった6名が〈みる、はなす、きく〉の3ステップに取り組みます。 ライターの橋本倫史さんによるドキュメントです。 サンデー・インタビュアーズ https://aha.ne.jp/si/

  • ポスト・ムービー・トレイル──昭和の8ミリを携えて街を歩く

    私たちは、どんな時代を生きているのか──。 私(わたくし)の記録と記憶の価値に着目するアーカイブ・プロジェクトAHA!は、東京・世田谷の各戸から提供された8ミリフィルムのアーカイブサイト「世田谷クロニクル1936-83」の利活用に取り組んでいます。 家族の団らん、レジャー、社員旅行といった昭和のホームムービーには、「現在」という時代の価値観をくっきりと浮かび上がらせてくれます。世田谷を中心に地域での暮らしや在宅医療の現場でリサーチに取り組む神野真実さんに聞きました。 「このホームムービー、どんなふうに使えますか?」 8ミリフィルムの映像を携えて世田谷の街を歩いた6ヶ月間の記録(全6回)

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はじめまして! 「移動する中心|GAYA」のご紹介

「GAYA|移動する中心」は、昭和の世田谷をうつした8ミリフィルムのデジタルデータを活用し、映像を介した語りの場を創出するコミュニティ・アーカイブの取り組みです。映像の再生をきっかけに紡がれた個々の語りを拾い上げ、プロジェクトを共に動かす担い手づくりを目指しています。 GAYAを企画・運営しているのは、AHA! [Archive for Human Activities / 人類の営みのためのアーカイブ]というプロジェクトです。AHA!はremo[NPO法人記録と表現とメデ

    • SIは見た No.48『No.1』の場合

      私たちは今、どんな時代を生きているのか──。サンデー・インタビュアーズ(SI)とは、そんな問いを探求するロスジェネ世代の余暇活動です。 月に一度の日曜日、6人のメンバー*は84巻あるホームムービー*をひとつずつ紐解きながら、オンライン上で話し、聞き、考えます。 今月(2022年11月)のお題は、No.48『No.1』。さて、そこには何が写っているのでしょうか。メンバーの言葉を紹介します。 *本テキストはSIが毎月行うオンラインワークショップの記録です。 *メンバーは20

      • 「集団就職で採用された従業員が住み込みで働いていた」──八木さんの発表

        サンデー・インタビュアーズは、「私たちは、どんな時代を生きているのか?」という問いを追求するべく、立ち上げられたプロジェクトだ。そこで課題となる映像は、『世田谷クロニクル1936-83』としてアーカイブされている8ミリフィルムだった。その中で一番あたらしい映像は、昭和58(1983)年1月に撮影されたものだ。その映像が撮影されて、もう40年が経とうとしている。そのフィルムが撮影された時代は、どんどん過去の歴史となり、当時を知る世代も少なくなりつつある。リアルタイムで経験したこ

        • 「ハイカラなものが好きな母の趣味でつけたと思う」──やながわさんの発表

          人の関心は十人十色だ。 サンデー・インタビュアーズの取組に並走していると、そのことを実感する。数十年前に撮影された8ミリフィルムの映像を見て、たとえ同じポイントでタイムコードを切ったとしても、画面に映し出されるどの部分に目が留まるかは、人によってまるで違ってくる。やながわかなこさんが強く興味を惹かれたのは「くるパー看板」だった。 「私が気になったのは、No.64の『理容店1』とNo.66『理容店2』に出てくる、ノナカという美容室の看板なんです」。中間報告の発表のとき、やな

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          11本
        • サンデー・インタビュアーズをめぐるドキュメント2021
          19本
        • サンデー・インタビュアーズをめぐるドキュメント2022
          9本
        • ポスト・ムービー・トレイル──昭和の8ミリを携えて街を歩く
          6本

        記事

          「ICレコーダーは使わずに話をききました」──土田さんの発表

          極私的な記憶は、多くの場合、うしなわれてゆく。ただ、フィルムに記録されることで、時代を超えて引き継がれてゆくこともある。あるいは、誰かが撮影した映像が、別の誰かの記憶をよみがえらせることもある。 土田悠さんが深掘りするテーマに選んだ映像は、No.12の『経堂家族、雪景色、東京の町etc』と、No.84『ボロ市パレード』だ。 「私のパートナーは、世田谷区の上町出身なんですけど、『ボロ市パレード』の映像を私がパソコンで流していたところ、『あ、この人知ってる』とパートナーが言っ

          「ICレコーダーは使わずに話をききました」──土田さんの発表

          「子どもたちはどういう暮らしぶりをするのかな」──佐伯さんの発表

          2019年度から開催されてきた「サンデー・インタビュアーズ」のプロジェクトも、2022年度でひとつの区切りを迎えることになった。2022年度には2022年度の参加者たちと毎月ワークショップを開催してきたけれど、それとは別のタイムラインとして、昨年度までに「サンデー・インタビュアーズ」として活動した数名が、ワークショップを通じて気になったテーマを深掘りしようと、活動を続けてきた。その中間報告会が開催されたのは、10月23日のことだった。 「自分が前から関心があったのは、世田谷

          「子どもたちはどういう暮らしぶりをするのかな」──佐伯さんの発表

          第7回「手で牌を混ぜる音が1階まで聞こえていた」

          家族の姿をフィルムに収める。 それは、昭和の時代にはごく“当たり前”の光景だった。旅行に出かけたとき、こどもの入学式や運動会のとき、新しい車が我が家にやってきたとき、お正月を迎えたとき。なにか行事があれば、父親がカメラを構えて家族を写すというのが、“当たり前”だとされていた。ただ、その“当たり前”も、細かく見ればひとつずつ違っている。 10月23日に開催された4回目のオンライン・ワークショップで、あらたな課題となったのは、映像No.24『井の頭公園』だ。このフィルムは、井

          第7回「手で牌を混ぜる音が1階まで聞こえていた」

          第9回「懐かしさを感じるために止まらないといけないのか」

          2022年12月25日。 クリスマスの日に、2022年度の「サンデー・インタビュアーズ」のワークショップは最終回を迎えた。最後のしめくくりに、今年度のワークショップを通じて印象的だった映像と、このワークショップを通じて考えたことを語り合うことになった。 まるやまたつやさんが印象深かった映像のひとつは、No.69『新百貨店落成式など』だ。その映像の中で、強いてどこかの場面を挙げるとすれば、最後に映し出されるプールのシーンが印象的だったという。 「この8ミリフィルムの映像は

          第9回「懐かしさを感じるために止まらないといけないのか」

          第8回「カメラを通して住んでいる環境と向き合える感じがあったんです」

          2022年度のサンデー・インタビュアーズで、最後の課題として取り上げられたのは、『No.1』というタイトルの映像だった。11月27日のワークショップで、この映像をテーマに「みんなで“はなす”」時間を設けたとき、口火を切ったのはたにぐちひろきさんだった。 「私がタイムコードを切ったのは、00:13──日比谷公園と日比谷の街が映ってるところです。ここに日生劇場が映っているんですけど、それ以外の建物は建て替わっているものが多くて、今は帝国ホテルも高いビルになってますし、ミッドタウ

          第8回「カメラを通して住んでいる環境と向き合える感じがあったんです」

          第6回「電子レンジがあるはずなんだけど、ないんだよね」

          今から30年後に、2020年代を舞台にしたドラマが撮影されたとする。 ドラマを観たときに、その時代を知るわたしたちは、「このドラマはリアルだ」と感じるかもしれないし、それとは反対に、「このドラマはリアルじゃない」と感じる可能性もある。では、わたしたちは何に「リアル」を感じているのだろう? 「世田谷クロニクル1936-83」のNo.51『新幹線試乗』の映像を見て、aki maedaさんが連想したのは、ラッパーの狐火さんがYouTubeにアップされている「新幹線で缶ビールを飲

          第6回「電子レンジがあるはずなんだけど、ないんだよね」

          第5回「ボストンバッグに修正液でナイキのマークを描いていた」

          わたしたちの目は、何を捉えているのだろう。 サンデー・インタビュアーズの活動をドキュメントとして書き綴るうちに、そんなことを考えるようになった。 月に1度開催されるワークショップで、参加者は課題となる映像を見て、タイムコードを切る。同じ映像でも、注目するポイントは十人十色だ。 「えっと、私がタイムコードを切ったのは、3:43です」。参加者のひとり、aki maedaさんが語ると、Zoomの画面の中に映像が映し出される。今回課題に選ばれたのはNo.51『新幹線試乗』だ。そ

          第5回「ボストンバッグに修正液でナイキのマークを描いていた」

          ポスト・ムービー・トレイル〈6〉──受け取ることからはじまること

          振り返りが終わった後の帰り道、チエコさんと同じく訪問に同行させてもらったイチロウさんの家の前を通った。彼のフルネームが墨で書かれた表札を眺めながら「イチロウさん、どうしているかなぁ」と思った。きっと、看護師たちにはこんな思いを抱く先がたくさんあって、「人」や、「個人史」という単位から、「まち」を認識しているのだと思った。 3年前、医療の業界に転職してきて「地域づくり」や「まちづくり」という言葉がよく使われることに驚いた記憶がある。これらの言葉は、デザインや、都市・建築、ある

          ポスト・ムービー・トレイル〈6〉──受け取ることからはじまること

          ポスト・ムービー・トレイル〈5〉──看護師たちとふりかえる

          2022年11月10日 19:30-22:00 桜新町アーバンクリニックにて 看護師たちには、チエコさんと同じように、他の患者さんとともに映像を見てもらい、1ヶ月後に振り返りを行うことにした。その間、私も訪問に同行したり、音声で反応を聞かせてもらったりした。 振り返りは、誰とどんなふうに映像を見ることができたかシートに書き込み、それぞれの内容について一通り発表してもらったうえで、いろいろな質問を投げかけた。看護師たちと一緒に映像を見た人は、70代から100代までの計19組

          ポスト・ムービー・トレイル〈5〉──看護師たちとふりかえる

          ポスト・ムービー・トレイル〈3〉──ケアの現場に近づいて

          訪問看護の仕事について 前置きとして、「訪問看護の仕事」について触れておきたい。 訪問看護では、定期的に患者のもとを訪れ、健康チェックや入浴介助、痛みや苦痛を取るためのアドバイスをしたり、家族のケアを行う。状態が落ち着いていたら週に1回、体調や傷などに変化があった時には週2、3回〜毎日、患者さんの状態にあわせて訪問頻度を調整し、最後まで伴走する存在である。 病院が「治療する場」であるのに対し、自宅は「生活する場」であるため、医療者は患者宅に赴き、生活状況を観察して、その人

          ポスト・ムービー・トレイル〈3〉──ケアの現場に近づいて

          ポスト・ムービー・トレイル〈2〉──桜新町の今昔を歩く

          訪問看護師・尾山さんとゆく桜新町商店街振興組合2022年8月10日 14:00-16:00 桜新町商店街振興組合事務所にて 夏の晴れた日、魚徳のお母さんのコーディネートで、お店から歩いて5分もかからない商店街振興組合の拠点へ連れて行ってもらった。 母 この通り(サザエさん通り)は、日の差す側と差さない側で全然温度が違うからね。この事務所は日が照る側、うち(魚徳)は日陰側、だから通りにお魚の棚をだしておいても大丈夫なの。 そう言って、お母さんは振興組合事務局の大塚さんと吉

          ポスト・ムービー・トレイル〈2〉──桜新町の今昔を歩く

          ポスト・ムービー・トレイル〈1〉──近くて遠いケアの世界

          ポストムービーがとどく2022年6月24日 10:50-11:20 自宅にて 出かける準備をしていたところでポストムービーが届いた。『世田谷クロニクル1936-83』の映像目録だ。カッターで封をあけると、84葉のポストカードそれぞれに8ミリフィルムのワンシーンが印刷されている。カードを繰るごとにだんだん時代が遡り、色あい、装い、髪型が変わっていく。現在に残る世田谷の風景もいくつか。 子どもたちが写ったカードがよく目に付く。最近、インスタグラムのストーリーに同級生の子どもの

          ポスト・ムービー・トレイル〈1〉──近くて遠いケアの世界