#25 本の紹介

去年1年間で読んだ小説の中で、個人的に凄くよかったなって思う小説をつらつらと書いておこうと思う。ただしメモ的な感じでかつザックリと書いておく。その2も気が向いたら書こうと思う。

愛なき世界/三浦しをん
これは恋愛小説に見えて、植物の話がかなり事細かに書かれていて理系の人は読んでいて楽しいと思う。そしてその中でも三浦しをんさんが描く不器用な恋愛要素が相まっていてすごくほっこりと心が温まる小説だった。

就職先はネジ屋です/上野歩
タイトルのまま。ネジ屋に就職した主人公が他の人が思いつかないようなアイデアや行動で盛り上げていくお仕事系小説。これの何が良かったって、物作りの大変さや商社が入ることによる売り込みの問題なんかをライトに書ききっていること。少しでも物作りにかかわっている人は読んだ方がいいと思う。

ヒポクラテスの誓い・ヒポクラテスの憂鬱/中山七里
世にも珍しい、法医学をメインにしたミステリー小説。
事件現場等の目に見えるものよりも、死体・・・が一番事件に関する言葉を持っている。法医学の現状がどうなっているのかも書かれたうえで、その重要性や必要性が書かれていてよかった。解剖されることによって、解決に導かれる事件は少し複雑な気持ちになりつつも、すっきりとした気持ちになる。ミステリ好きな人にはオススメ。

むらさきのスカートの女/今村夏子
芥川賞に選ばれた作品。これは細かいことは書かない。
とにかく読んで欲しい。読み終わった後、ゾッとすると思う。

某/川上弘美
人間じゃないけれども人間のような者たちが人間として生きていく中で最終的に自分とは何かを見つけて行く話。すごい不思議ながら、生きている理由や人間が誰かを愛する意味なんかを考えてしまう作品。川上さんは常にチャレンジ的な作品が多いので是非色々な人に読んで欲しい。

生命式/村田沙耶香
問題作だった。死んでしまった時の話や、命を作る行為の話。近未来、本当にこうなってしまうんじゃないだろうかってすごみがあった。その中で、何が普通なのか、何が正しいのか分からなくなりながらも周りに飲み込まれていく恐怖が伝わる作品だった。短編集なのでこちらも手が出る人は読んで欲しい。

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