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たかが、されど

料理は煮る、揚げる、焼く、混ぜるなどの化学反応の積み重ねとともに、切るだけ、焼くだけなどシンプルな調理でも成り立っている。

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刺身は切り方一つで味わいがだいぶ変わる。鮮度などや味付けを何にするかも、もちろんあるけど。美味しい切り方、厚さなどは追求したら果てしなく奥が深く、正解なんてなく、常に問われている。割烹と寿司屋と魚屋でも、切り方、扱い方の基本、常識が全然違う。だから、刺身切るだけと言えどもとても難しく、悩んでしまう。

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野菜の切り方一つとっても、どれくらいの大きさ薄さ形に切るかで見映えも食感もまるで変わってしまう。

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ステーキなど肉類の焼き方も、牛肉、豚肉、鶏肉と言った肉の種類の違いのほか、美味しい焼き方のレシピや方法なども千差万別、十人十色でそれぞれ全然違うので、自分でコレ!という答えを見つけなければならない。

たかが、だけど、されど、なのだ。

切るだけ、焼くだけ、茹でるだけなどのシンプル調理ほど、神経を使い、想像力を働かせて疎かにせずに調理することで、美味しさは格段に違うし、それが達成感にも繋がったりする。

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例えば、肉を上手に焼けて、美味しさを引き出せて、食べた人が笑顔溢れたら、

こんなに喜ばしいことはない(ドヤッ!)

と内心ホッとすることだろう。

和食では、下働きのあと、割と早い段階で焼き場などで焼き物と向き合うようになる。もちろん先輩や上司に確認しながらだけど。

逆に洋食だと肉を触れるのはシェフくらいの上の人の仕事で、下処理はしても焼いてお客様に提供するなんて、経験を重ねないと到底出来ないので、そのギャップにびっくりした。

もちろん、一昔前の話で、今はそうでもないのかもしれない。


いくら経験しても気が抜けないし、新しい調理理論や技術を日々勉強していくことも大事。科学的に実証されている美味しい肉の焼き方、刺身の切り方などは試していきたい。

なかなか新しい人が決まらずに、友達や派遣バイトの子に助けてもらいながら厨房を回している日々が相変わらず続いている。でも、大変だけど一つ一つの調理やメニューについて考え、向き合ういいきっかけになっている。


noteは更新する余裕がなかなかない上に、熟成下書きが消えるなどハプニングに見舞われているけど、もっと頑張るべ。

牛たたき〜おまけレシピ〜

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①牛モモ肉はトリミングして、筋や薄皮を取り除いた赤身の芯の部分を使う。常温に戻す。
②塩コショウして、網に乗せ、直火の強火で1分ぐらいずつ全面を炙る。
③アルミホイルに包み、5〜10分置いておく。
④薄くスライスして皿に盛り、香味野菜を添え、ポン酢をかける。


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おいでくださりありがとうございます。 不器用な料理人、たぬき女将が季節の食材、料理、方言にまつわるよもやま話を綴っています。おまけレシピもありますよ。