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【中国への出向を控える方へ】私が駐在中に気を付けていた3つの事

私は新卒で総合電機メーカーに入社しましたが、3年目に上海にある販売会社への出向を命じられ、約2年間現地にて営業と企画の仕事に従事してまいりました。そこで今回は私が駐在中に気を付けていた事を紹介します。

1.現地メンバーを立てる

これは特に若手で出向している方はぜひ意識すべき事かと思います。基本的に駐在員という事だけで、特に中国などのアジア圏では現地メンバーは私たちを立ててくれる場合が多いです。駐在によって、日本の頃より階級が上がったり、役職付けになる事もあります。

しかしながら、ここで勘違いをしてはいけません。彼らは駐在員を受け入れる事に慣れていますので、「一緒に頑張ってくれるのか」「私達現地の事を理解してくれるのか」と言う点をしっかりと値踏みしてきます。

日本側と現地側では立場も考え方も違います。その中で、駐在に来るとどうしても日本のやり方が正しい(勿論、現地を教育するという事も駐在員の仕事ではありますが)と思って、現地メンバーに高圧的になったり、馬鹿にしたりしてはすぐにそっぽを向かれます。

特に若手であれば、現地の同い年と同じであるとの意識をもって、まずは現地のやり方に合わせる事をお勧めします。その中で、彼らのやり方の方が効率的であったり、現地のやり方として正しいと思えば、しっかり日本側に伝える必要があります。

まずは、現地メンバーを立て、彼らの頑張りを日本へ伝える事で信頼をつかむ事が出来ると思います。

2.食事の座席や所作

中国は日本でいうところのバブル頃の名残があり、会食が非常に重要です。特に客先に訪問した際に食事に誘われる場合が非常に多いです。そして多くの場合、ごちそうしてもらえます。食事の際に気を付けていた事は以下の通りです。

座席
注文
限界まで飲む/飲んだふりをする

座席

座席は日本でも重要かと思います。まずはお客様のトップに先に座ってもらうようにします。同時に招待された側は座席に付きよう勧められますが、その時注意していた事は、自分側がどんなメンバーと一緒に来ていたか確認してから座る事です。

自分側に、自分より目上の人がいれば、必ずその人が座るまでは席に付きません。かつトップとトップが近い席になるように座ります。逆に自分が一番上の時は進められたら、なるべく早くお客様側のトップの隣に座りました

中国は日本以上に上下関係が大切であるように感じます。特に、「面子」を重んじる文化がありますので、「誰が何番目に座った」であるとか「誰が誰に挨拶している」等はしっかり見ているように思います。

ここで遠慮してしまうと、「そんなに偉くない人が来た」と思われてしまうので、日本では少し偉そうに見える事も時には必要かと思います。

注文

席に着くとお客様からメニューを渡され、好きなものを頼むよう言われます。この際には遠慮せず好きなものを頼むようにしてください。これは実際に現地メンバーに「安いものばっかり頼まないでください」と言われました。

中国では食事を振舞う事で自分の経済力などをアピールする部分があるので、安いものばかり頼むと先方の面子がありません。良いものをおごったという事が大切の様です。

また、中国では残すのが文化とよく言われますが、私の印象としては「食べきれないだけ頼む」という印象です。いくつか頼んで、食べるのが一口だけでも全く問題なく、机が空になればどんどん追加注文していきます。

とはいえ、何を頼めば分からない時はお勧めを聞いて、それをすべて頼む事が無難です。とにかく、沢山頼んでおいしいと言いながら食べると喜んでいただけます。

また、中国では日本で食べないものが食卓に並ぶことも多いです。よく食べるものとしてはカエルや鴨の血等です。私は昆虫も食べました。その際、先方が勧めてきたものはなるべく断らず一口でいいので食べるととても喜んでくれます。

勿論、口に合わない事もあるので、その時は思い切って「まずい」リアクションをすれば、それはそれで問題ないです。日本と中国で食文化が違う事は理解されています。大切なことは「俺が勧めたものを食べてくれた」という事実であり、ここも面子の世界かと思います。

限界まで飲む/飲んだふりをする

中国では「返盃」という文化があり、お互いにお酒を進めあう文化があります。特にビジネスの場では白酒という50度ぐらいの強いお酒をショットでガンガン飲みます。

これが日本人にとっては非常につらいです。においも強いので、これが好きという日本人はあんまりいないかと思います。しかし、勧められたら断るのは失礼なので、飲む必要があります。

但し、無理して飲み続ける必要はありません。酔っぱらったらと判断されたらあまり勧めてこられません。あくまで飲めると判断している時だけ飲むので、日本のような無理やり飲ませるという様子はないように思います。

量をたくさん飲む事が重要ではなく、酔うまで飲んだ事が大切です。従って限界が来た時に座席で寝てしまう事も最悪オッケーかもしれないです。私も辛くなったら寝ていました

たとえ飲めなくても、たった一口でも口にすることが、先方の顔を立てる事になるので、時には限界ですと体でアピールする事もアリかもしれないです。

3.日本人のコミュニティーには積極的に参加する

これは仕事とは少し離れますが、私が良かったと思う事です。中国は日本からの駐在員や現地に住んでいる方が非常に多い国です。そのため、日本人向けのコミュニティーがかなりあります。

私はサッカーをしていたので、サッカーチームに入ったのですが、日本人だけのリーグ戦があるくらい、チームがめちゃくちゃ沢山あります。勿論、上海であるという事はありますが、大体どこの地域でも日本人はいると思います。他の国では同じ会社の人しか街にいないという事も普通の様です。

その為、日本では出会えない人と出会える機会が非常に多いです。私はサッカーチームに2つと同世代で飲みにくサークルに入っていましたが、そこでは色々な話が出来るので、とても有意義でした。

どの方も各会社を代表してきておられるので、気さくでしっかりした方が多い印象で、自分のキャリアや悩みを相談すると親身になってくれる方が多かったです。会社の人には言えない悩みも聞いてもらえるなど、とても助けられました。

こういったコミュニティーを持てないとただでさえ少ない同じ会社の人と毎日顔を合わせるという状況になり、オンとオフの切り替えが難しいです。家族が一緒であれば少し状況は変わりますが、それでも海外駐在というストレスを緩和するために、どこかのコミュニティーに参加する事をお勧めします。

最後に

いかがでしょうか。現在コロナの影響もあり、各社海外駐在の考え方は変わってきているかもしれませんが、中国が日本にとって大切なビジネスパートナーである事は変わらないと思いますので、今後コロナが終われば駐在も増えるのではないかと思います。

また、20代の駐在員も増えている印象です。そのため、幅広い年齢層とバックグランドの方と出会えるチャンスがあると思います。

私は駐在によって自分のキャリアが開けた部分があります。勿論、大変な事も非常に多いですが、私はこの経験が出来て本当に良かったと思っています。

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これを書いている私はこんな人です

「キャリア」×「自由でいい」をテーマに面白いゆとり世代を発信するラジオやっています

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