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趣味学のススメ~映画だけじゃない!あなたの知らないゴジラアメコミの世界~

こんにちわ!お久しぶり!初めまして!GAPです。←挨拶を多方面にまとめてみた。

前回の記事でも書いた通り、僕はゴジラという作品が大好きで、それぞれの新世代ゴジラ作品(モンスターバース、シン・ゴジラ、アニゴジ)を中心に広がり続けるゴジラ映画の世界について思うところを書かせていただきました。

しかし、最近では映画作品のみならず、怪獣の人形劇「ゴジぱん」や、ビビッド・アーミー、星のドラゴンクエストなどのアプリゲームとのコラボ、更にはTCGの老舗である「マジック・ザ・ギャザリング」への参戦と様々な場へ活躍の場を広げ続けています。

特にマジック・ザ・ギャザリングへの参戦は僕にとってはかなり衝撃的かつ嬉しいもので、ブースターパックと初心者セット大人買いし、11年ぶりにプレイヤーへと復帰してしまいました。
※新型コロナの影響でいまだにデュエルは出来ていません。おのれコロナ

こんな風に活躍の場を広げ、日々存在感を増しているゴジラですが、実はMARVELやDCに代表されるアメコミの世界でも大活躍をしているんです。
海外アーティストやクリエイターのゴジラ愛が爆発した素晴らしい内容で、ぶっちゃけ「これ映画化してくれ!」という作品ばかり。
日本ではフェーズシックスという出版社さんが邦訳して流通させてくれているのですが、ゴジラファンや特撮ヲタクでも意外と手を出している人が少なく、現状まだ未知の世界という認識なってしまっています。

そこで今回は「あなたの知らないゴジラアメコミの世界」と題しまして、フェーズシックスさんが出版している作品を筆頭に、ゴジラアメコミについてご紹介させていただきます。
前回と同様に、かなり長くなるかもしれませんが最後までどうぞお付き合いください!​

1.ゴジラ~ルーラーズ・オブ・アース~

映画の連動企画(2014年版ゴジラ)以外で初めて邦訳、日本で発売された全5巻のゴジラアメコミで、アメコミ界一のゴジラ愛好家と言っても過言ではないマット・フランク先生が作画を務めています。

その内容は「東宝怪獣大進撃」!!

ゴジラ、モスラ、ラドンなどのシリーズを通した大御所怪獣はもちろん、アンギラス、チタノザウルスといった昭和シリーズの怪獣にデストロイアやビオランテなどの平成VSシリーズ怪獣、更にはメガギラスやオルガ、FW版ガイガンなどミレニアムシリーズの怪獣も登場し、世代を超えた共演を果たしています。

ゴジラ怪獣だけでもこれだけ登場しますが、その他にもフランケンシュタインの怪獣サンダとガイラや、決戦!南海の大怪獣のゲゾラなども登場し、東宝怪獣界のオールスター感謝祭といっても過言では無いというくらいコミックの中で大暴れしてくれています。

ストーリーは怪獣が存在するのが当たり前となった世界で、地球征服を企む異星人が地球怪獣の力を利用しようと暗躍するといった、怪獣総進撃やFWを踏襲したものになっていますが、映画と違って時間の制約が無く、巻数もある分より濃密なドラマが展開されており、更にその随所には歴代ゴジラ作品のオマージュが散りばめられているため、ファンではあれば思わずうなってしまうこと間違いなしです。

そしてこの作品において最大の魅力は怪獣たちによる夢の対決、共闘が見られること。
世代を問わずあらゆる怪獣が登場しているので、ゴジラとスペースゴジラの共闘や、三式機龍と量産された初代メカゴジラのチームアップ、デストロイアVSモスラなど誰もが一度は思い描いたであろうシーンがどんどん出てきて、ファンの「これが見たかった!」という夢を叶えてくれます。

ジェットジャガーやキングシーサーなど、日本では中々スポットの当たらない怪獣が活躍したりもするので、日本とアメリカでの人気怪獣の違いなども垣間見えるのもポイントですので、そのあたりも注目するとより楽しめる作品です!

2.ゴジラ~レイジ・アクロス・タイム~

ルーラーズ・オブ・アースが全巻日本で刊行された後に発売されたゴジラアメコミで、マットフランク先生はもちろん、様々なアーティストがテーマに合わせてゴジラの世界を描いた短編集。

そのテーマとは、「ゴジラ×歴史」。

日本史はもちろん、世界史や神話の世界にゴジラが介入し、英雄や神々を相手に暴れまわるという大胆な発想で、「歴史の裏にゴジラあり」という伝奇的な作品となっています。

気になる内容ですが、元寇の戦いでガイガンとメガロを率いていた蒙古軍をゴジラが倒したり、ゼウスやポセイドンといったギリシャの神々とゴジラが戦いオリュンポスを滅ぼしたり、アルプス越えの最中にあったハンニバルとゴジラが対決したりと、かなりハチャメチャな内容ですが、歴史の伝承や言い伝えにはまっているためか不思議な説得力があり、真実はこうだったのではないかと思わせる力があります。

また、ゴジラ以外にも中世イギリスで当時流行った伝染病とドラゴン伝説にメガギラスとモスラが登場して戦うなど、夢の対決要素もあり、さらに最近オカルト界で話題となっているアヌンナキ伝説になぞらえたようなストーリーもあるなど、まさに読み応えたっぷりな一冊となっています。

この本を読んだとき、昨年公開されたゴジラ~キング・オブ・モンスターズ~の監督を務めたマイケル・ドハディ監督が「ゴジラと歴史、神話を絡めた作品を撮りたい」とコメントしていましたが、このレイジ・アクロス・タイムはまさにドハディ監督が目指すゴジラ作品とはこういうものなのではないのかと僕は思います。

ゴジラ好きのみならず、歴史好き、オカルト好きにもおすすめな一作です!

3.ゴジラ~レジェンズ~

ゴジラはもちろんのこと、他の怪獣にもスポットを当てて描かれたオムニバス作品。

これまでのゴジラアメコミはやはりゴジラが中心となる作品ばかりでしたが、今回はアンギラス、ラドン、チタノザウルス、ヘドラといった普段なかなかスポットの当たらない怪獣が中心となるストーリーとなっています。

内容は各アーティストにより様々で、前回のレイジ・アクロス・タイムのようにテーマが設定されていない分かなり自由な物語となっており、原作で実現しなかったデストロイアVSアンギラスがあったり、平成版メカゴジラとゴジラが共闘してヘドラに立ち向かったり、平成VSシリーズのキーマン、三枝未希が登場したりとアーティストの思い思いのゴジラを楽しむことが出来ます。

また、これまでの作品では昭和シリーズのゴジラがかなりフューチャーされていましたが、この作品では平成VSシリーズがかなりフューチャーされているのも特徴で、個人的には世代直撃な内容ばかりなのが嬉しかったです。

オムニバス形式となっているため、ゴジラというよりはウルトラQや怪奇大作戦のような特撮連続ドラマやXファイルのような一話完結型の海外ドラマのような感覚でサクサク楽しめますので、ちょっとしたひとときのお供におすすめな一作です。

3.ゴジラ~ハーフ・センチュリー・ウォー~

7月30日に刊行されたゴジラアメコミ最新刊で、全1巻の作品。

内容はずばり、「ゴジラに挑み続けたある一人の男の一代記」です。
主人公であるムラカミ・オータは、自衛官として1954年に東京へ初上陸したゴジラに遭遇し、その後AMF(アンチ・メガロサウルス・フォース)という対ゴジラの特殊部隊に所属してゴジラと半世紀に渡る戦いを繰り広げるというストーリーですが、怪獣というものに取りつかれ、その殲滅に人生のすべてを賭けて挑んだムラカミの執念を感じます。

ただし、執念深いと言っても復讐鬼というわけではなく、あくまでもその目的は平和のために向けられており、散っていった仲間の思いや願いを背負ってなおもゴジラに挑み続けるところはブレない信念も感じます。
ネタバレになってしまいますので詳しくは語りませんが、ラストのシーンと「ゴジラに俺という存在を見せつけるまで終われねぇ」というセリフは必見です!

また、コミックの構成もアメコミチックなコマ割りから日本のマンガに近いコマ割りになっているため、アメコミ初心者にありがちなコマ割りについていけない、慣れないといった問題もなく読みやすい仕上がりになっています。

映画のゴジラにおいても、こういった「ゴジラと対峙し続けた人間」というものに主軸を置いた作品はこれまでになかったものであると同時に、これからのゴジラ作品を描くうえでの手法としてかなり良いものだと感じますので、新たなゴジラ作品の方向性を示している作品だといえる一作です!

グローバルに広がるゴジラの世界

ここまで様々な紹介してきましたが、まだ日本で発売されていないだけで、ゴジラアメコミはまだまだたくさん存在しています。
ゴジラが地獄巡りを行い、悪魔と戦う話や、来年公開の映画「ゴジラVSコング」に先駆けたスピンオフ作品、更にはあのMARVELを代表するヒーローチーム、アベンジャーズと対決するなんて作品も!!

日本で生まれたゴジラは、今やその出身地を飛び出し、様々な世界で活躍を広げるまさにモンスターコンテンツとなっていると言えるでしょう。
以前の記事にも書きましたが、それもこれも全て、ゴジラという作品を生み出し、紡ぎ、受け継いできた偉大な先人たちの功績があってこそのものです。

今後も更に広がり続けるゴジラという作品の進化を、死ぬまで見守り続けたい。僕はそう思っています。

さて、最後になりましたが、今回紹介した作品は全てフェーズシックスという出版社から発売されており、アメコミ専門店はもちろんのこと、アメコミを扱っている書店であればどこでも入手可能です。
※ゴジラストアではストア書き下ろし限定カバー版もラインナップされています。

値段の方は1冊2750円で、一見すると高く見えがちですが、映画館でポップコーンとジュースを買って映画鑑賞するくらいのお値段ですし、なんといっても映画と遜色ないクオリティで購入の価値ありです!

また、ワンフェスなど一部イベントではゴジラアメコミアーティストの第一人者であるマット・フランク先生の直筆サイン付きコミックも購入でき、ゴジラ愛にあふれたスタッフさんたちとの会話を楽しむこともできますのでイベントでの購入もおすすめです。

下記にリンクされているフェーズシックスさんのHP、Twitterアカウントでは新刊情報も載っておりますので、今回興味の出た方はぜひフォローしてみてください。

フェーズシックス HP
https://p6books.com/

フェーズシックス Twitter
https://twitter.com/P6classic

長くなりましたが、この辺で今回の記事はこれで終わります。
お付き合いいただいた方、ありがとうございました。

そして、日本でゴジラアメコミを邦訳し、販売してくださったフェーズシックスさんへ最大級の感謝を。

それでは、また別の記事にてお会いしましょう!!

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