見出し画像

自分の得意なことで組織と社会に貢献していく時代。それこそがメタ思考

【超訳】メタ思考とは自分の得意なことを掛け合わせて個性を作ること。得意を活かせる居場所を探し、複数の本業で仕事をすることで人生のリスクヘッジかつストレス軽減になる

「メタ思考~「頭のいい人」の思考法を身につける 」(澤円)

最も尊敬する山口周さんが帯を書いたが気になり購入。著者は9社の企業と業務委託を結び、2つ大学で講義をしているメタ思考の実践者。正直、大手企業のサラリーマンの立場で読むと「こんな考え方は無理に決まっている」とスルーしつつも、内心はあせりでいっぱいな気持ちだったと思う。大企業というのは、良くも悪くも日々のタスクをこなすのに精一杯なのだ。

今は個人事業主の立場として、これに近い働き方もできているので、非常に参考になる。不動産もやるし、資格もつくるし、広報もやるし、時にクリエイティブ制作業務の支援もやる。「大企業に所属しながら自分の能力を分散させるというのは至難の業だ」と思った感覚は正しいし、会社員で培ったスキルを活かす今のスタイルが性に合っている気がする。 さて、以下には本書におけるの気づきを記したい。

ジョブ型雇用はできて当たり前。「自分は何が得意で、どう貢献できるか」をメタ思考して理解し、それを組織に還元していくことが何より重要

これは厳しいが正論。定義された以外のプラスオンでどうバリューを出せるのか(ありがとうと言われるか)、ここに存在価値があるということだ。SAグループだと40人近くいるが不動産はプロできるがそれ以外、特に広告・広報経験ある人間はほぼいない。自分にとっての常識でも、組織にとっての非常識。結果、私自身がの存在価値は発揮できる環境にある。ただ、運良くポジションが被らないだけともいえるし、仮に独りでも時代に取り残されては役割を果たせないので、常にアップデートする姿勢は必要だ。

顧客が言っていることは正しいとは限らないが、確かなニーズは顧客の中にある

顧客は不満はいくらでも話すが「○○が欲しい」という新しい解決策は教えてくれないということ。これもまさしく。Netflixも創業者が多額の延滞料金を取られてことに疑問と不快を感じたことが出版点だった。問題を抽象化して本質を取り出す、この考え方は全てに使える。

これまで失敗したことない。だって予想と現実が違っていただけに過ぎないこと

物事は解釈の違いであり、意思によるものである。そして共感したのが「人が重要な選択や判断を間違えるのは必ず余裕を失った時」ということだ。確かに、気持ちが落ち込んだ時のやっつけ判断とストレス解消の大人買いというのは大抵後悔している気がする…

必要なのは「べからず集」ではなく「仕組み」と「意識」

ハラスメント問題も、まさにどんぴしゃ。べからずというのは人によっても定義や感覚が異なる。だからこそ、法律や知識という共通の物差しを持つということは問題解消の第一歩なのである。これがゴールではなく出発点。ここから各自がどう考えるか、という本質を考えることが一番大切なのだ。ラクして痩せる薬はないよう、研修するだけパワハラがなくなるのであれば世の中苦労しない。

これからの時代「役に立つ」より「意味がある」方が生き残る

山口周さんの言葉を引用して紹介されている。フェラーリは「世界最速の車に乗る」というストーリーを体現するため、F1に出場し、優勝することを大事にしているという。ハラスメント資格も「意識高くて面倒なヒト」ではなく「雇用環境に意識が高い素晴らしいヒト」というストーリーテリングができるような意味づけが必要であると改めて感じた。

全てのビジネスは社会貢献をすることが大前提

この視点は本当に重要である。SAグループの負動産とハラスメントは両方とも社会的課題に着手している。負動産は、宅地と呼ばれる建物が建てられる敷地は、わずか5%しか存在しない。日本国土の際有効利用のために訳アリ負動産の解消に取り組んでいる。ハラスメント問題も、ブラック業界の代表格である不動産業界の労働改善然り、6700万人の労働者全員にとって働きやすい環境を作り、生産性をあげていくことは日本の経済成長を促す上でも非常に大切なことでだ。

人の欠けている部分を指摘するのはバカでもできる

ランドルト環をご存知だろうか?そう、視力検査のあの欠けた輪だ。欠けた部分は誰でも指摘できる。本当に難しいのは輪っかを説明することだ。欠けている部分ではなく、その裏側の言語化しづらいところをきちんと観ることができるか、そこに魅力やヒントが隠されていないか、こういう視点で物事をみると世界が開けることには思わず膝ポンした。

最後に

読みやすく瞬読できてしまうので、自分なりのメタ思考を定義してみることがオススメです。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

ハラスメントゼロの社会へ!サポートは財団活動費として大切に活用させていただきます。