見出し画像

奥日光・戦場ヶ原へ行く

紅く染まったズミの実やモミジ、
黄金色が美しいカラマツも


こんにちは、イラストレーターの北村ハルコです。
第七回は奥日光・戦場ヶ原の旅です。
今回は夫が東京単身赴任中に東京から出かけた旅です。

奥日光とは、日光東照宮のある日光からさらに奥の標高の高いエリアのことを指します。ハイキングが出来て生き物がたくさん見られそうな湿原・戦場ヶ原に行ってみようと思いました。
戦場ヶ原という名前は神話の神様、男体山の神様と赤城山の神様がこの地で戦ったことに由来するそうです。周囲には男体山のほか女峰山・太郎山など特徴のある名前の山々が連なっています。

出発の日はいつものように早朝出発。レンタカーを借り、東京から約180キロ先の奥日光を目指します。高速を飛ばして一路日光へ。ところが、途中でお弁当を忘れてきたことに気が付きます。二人とも真っ青です。

日光に着いたのは六時半ごろ。ここから奥日光を目指しさらに進み、有名ないろは坂を上っていきます。関東近郊の渋滞を甘く見てはいけないことを思い知らされます。時期は紅葉シーズンの十月下旬。途中明智平という展望台もあったのですが、今回は諦めました。

紅葉は、標高が上がるにつれて色づいている感じです。
山を登り切ったと思うとすぐに二荒山神社の大鳥居が見え、その向こうに中禅寺湖が大きく広がります。この湖がとても広く、一大観光地となっています。車は全く進まなくなってしまいました。抜けるのに一時間ほどかかりました。さらに進んで今日の目的地の戦場ヶ原へ。戦場ヶ原の奥にある湯滝に到着したのは八時すぎ。お弁当がないので、お土産店でお菓子などを買ってハイキングに出かけます。

東京から急に木々に囲まれた世界が広がり、まるで別世界です。湿地の上には木道があり、途中大きなクマよけのベルを鳴らしながら進んでいきます。たまにクマが出るようで、周囲に気を付けながら進みます。落ち葉のかさこそいう音も楽しくて動画を撮ったりしていました。

ふと足元を見るとスニーカー。前日までのイベントでヘトヘトに疲れてぼんやりしていました。車に登山靴を置いてきてしまいました。
そして、ずっと木道と思っていたハイキングコースは、途中から雨で濡れたぬかるんだ道に変わっていました。台風の影響で木道がいたみ、う回路を進まなくてはならなくなりました。スニーカーはみるみるドロドロに。
鳥を探しながらと思っていたのが、下ばかり向いて歩くことになってしまいました。

この湿原の中は、林に囲まれたエリアと開けたエリアの両方が混在しています。樹木もさまざまで、白樺やカラマツなど。場所によって、がらっと風景が変わります。ズミの実が実り木が真っ赤に染まったような風景、その実をアトリが食べに来ていました。林の中ではアカゲラやゴジュウカラ、ミソサザイなど高原にいる鳥たちにも会いました。

おおよそ三時間で周遊できる戦場ヶ原も、う回路と鳥を見ていたのとで茶屋のある赤沼に着いたのはお昼すぎ。茶屋の豚汁がおいしかったです。
駐車場からちょうど高原を挟んで反対側に来ていたので、今度は別ルートで戻っていきます。

車道をしばらく歩き、また湿原に入ると、すぐにマヒワの群れがお出迎えです。ここでもズミの実がたくさん実り、鳥たちが夢中で食べていました。
そこから少し進むと、急に開けてきて標高2486メートルの男体山を背景に、黄金色のカラマツと枯野のような草との対比の美しい風景が続きました。黄金色の紅葉もあるんですね。

奥日光戦場ヶ原2s修正

そして車を止めた湯滝に戻って、滝の横の道を登っていきます。こちらは赤く染まった紅葉と滝の対比がきれいでした。

宿は日光市内に。またいろは坂を下っていきました。渋滞シーズンというのは何から何まで一苦労で、車で移動するのは楽だけれど、混んでしまうとどうしようもないんだと痛感。時間が全然足りなかったです。
とはいえ、楽しさの方が勝っていたのであまり苦には感じませんでした。

いろは坂を下り終えると、日光の街に。初めて見る市内は新しいお店が多く、道が広々している印象です。夜、夕食を食べるところはどこもいっぱいで、行く場所行く場所満席で途方にくれていたところ、ラーメン店がありました。昼は道々ちょこちょこと食べただけだったこともあり、ラーメンと餃子をおいしくいただきました。

【北村ハルコ・プロフィール】
○兵庫県西宮市在住。静岡県浜松市出身。
子どもの誕生後、デザインを学び始める。
メーカーでのデザイン職を10年、仕事をつづけながらイラスト塾と絵本塾に通い、雑貨を作り始め関西の雑貨店を中心に活動開始。制作した雑貨が目に留まり、ステーショナリーメーカーのステーショナリーを制作。
その後、イラストを描きたくて2015年よりフリーに。装画塾、デッサン塾などで学びつつ、商談イベント等に出展。現在は、書籍、広告、雑貨イラスト等を描いています。自主制作のZINEを店舗、イベント等で発売中。
〇自然観察とバードウォッチング、旅すること、食べることが好き。
https://kitamuraharuko.jimdofree.com/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?