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【変革期】過去の成功体験が急スピードで陳腐化する今

時代の変化において、商売も柔軟に対応していく必要があるが、そのために今できることは何か考える、という話

昨日とある仕入先担当者から送られてきたメールが気になり、タイミングをみて電話をした。

メールの内容は、来年施施工予定だった超大型案件が頓挫する、という趣旨である。



元々あまりに大きな案件に発注元には一度辞退を申し込んだのだが、それでも何とかならないか、と懇願されたため、主要仕入先の工事部に相談していたのだ。

わたしは「紹介者」という立場で二者の間を取り次ぐかたちとなってゆえ、進捗こそ報告は受けているが、ほとんど手が離れた状態であった。



そして話が進むにつれ、発注者側の要望が大きくなり、わたしが取り次いだ当初の2倍の案件となって進んでいたそうだ。

メールの冒頭には「お話をいただいた当初より、規模が大きくなり人材の確保がむずかしくなったため、辞退させていただく方針となりました」とあった。



改めて担当者からヒアリングすると、着手する箇所数が大幅に増え、そのボリュームを請負うだけの業者の確保ができない、というのが理由であったが、この仕入れ先の工事部では以前ならその程度のボリュームであっても対応していたと記憶していた。

しかしながら、わたしが記憶していた5年前とは状況も変わったようで、ここでも職人の高齢化、人材不足の影響が深刻だったようで、今では5年前の半分以下の対応力になってしまったらしい。



にもかかわらず、わたしが取り次いだようなビルやマンションの老朽化による改修工事は増加の一途を辿り、需要はあるが対応が追い付かない現状にある。

この状況は今後も需給のギャップが埋まることは考えにくく、その悪化のスピードは予想よりもかなり早く進むと感じている。



となると、10年前の成功体験や過去には通用していたことがことごとく覆されることになり、考え方を「これからできること」という視点に変えていかなければならない。

大げさに言えばゲームのルールが変わるということで、弊社のかんしても直近での成果は一度なかったことにして、新しく生き残るための施策を構築し直す必要がありそうだ。



せっかく蓄積した成果を陳腐化したと定義するのは心苦しいが、そこにしがみついていれば時代とともに溺れていくことだけは明白だろう。

一度作り上げた成果を壊す勇気をもつ。そして新しい価値の芽を育てられるかがポイントである

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