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射幸心を求めるな、実力しか頼れるものはない

幸運や偶然により、苦労なく、思いがけない利益を得ることを期待する心理という意味の射幸心。そこを求めても本質的な解決にはならない、という話

昨日の投稿で、ラッキー案件による売上げに惑わされるな、という内容の記事を書いた。

たまたまだと思うが、Twitterで少し前に話題になっていたという6億円を宝くじで当てたという方のインタビュー記事が飛んできたのだ。

「宝くじに当たっても、仕事は辞めない方がいいですね」スポーツくじBIGで6億円、高額当選者が語る“その後の人生”
https://news.yahoo.co.jp/articles/8e27056a12a264c7bb251c625bda2a72fccc62cc

6億円の当選とはなんともすごい金額であるが、この方が身を持ち崩すことなくいられたのは自身で事業をしていたからであるそうだ。それなりの豪遊や買い物はしたそうだが、意識が自身の会社経営を軌道に乗せるという方向に向いていたため、結果的にはその事業で月収数百万、その上軌道に乗せるどころかM&Aによる事業売却で数億円の収入を実力で手にしている。

宝くじとはまったく違った興奮を覚えたと語っているが、それだけ苦労しただろうし、その分思い入れもあっただろう。結局は自力で莫大なお金を得ることになったので、散財した分もきっちり回収したらしく、6億円は手つかずのままらしい。

ここまでくると私のような常人では想像がつかないほどのジェットコースター人生であるが、私のまわりには苦境に立たされたり、うまくいかない人生に神頼みをしたり、宝くじやギャンブルに傾倒したりという人種がかなりいる。

恥ずかしい話だが、私の父も事業が傾いている最中、宝くじだけは欠かさず購入し、神棚に飾っては「これさえ当たれば全部うまくいく」と念じていた。その癖、本業の改善を試みる様子は皆無で、現実逃避の極みを地で行く姿は、私に経営者の交代を促すきっかけをつくった始末である。

昨日の投稿でも書いたが、会社経営をしていれば度々転がり込んでくる幸運に恵まれる。それをきっかけに会社の状況がいい方向へ一変する、なんてことはほとんどないが、一過性のご褒美に思わず全力でしがみつきたくなる気持ちはわからなくはない。

しかしながら、その報酬は一種のボーナスである。自身の実力で得たものではないゆえ、しがみついている暇があるのなら、本質的な売上げにつながる活動をひとつでも進めた方が本当の意味での近道かと思うのだ。

射幸心という言葉があるが、まぐれや棚ぼたでは人生を渡り歩いてはいけない。当たり前すぎる話ではあるが、自力をつけて前進するという選択肢しか正攻法は無いと思うのだが、人間の弱いところではラクに大金持ちになりたい、などの人間性や人生修行をすっ飛ばした感覚で快楽のみを求める部分も多くあるのだ。

多くの宝くじの高額当選者が身持ちを崩して不幸な顛末を辿ることになるのはこうした人としての根幹の欠如によるものかと思う。

6億円は確かに魅力的だが、やはりそこは自力で獲得してみたいと思う、ギャンブルが苦手な私である。

報酬を獲得するにはそれまでの根拠あるプロセスが大事



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