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零細企業は資源が限られている、自社に合った身の丈経営の大事

巷にあふれている経営のロジックや手法。そのやり方が自社に適しているか見定める、という話

各取引きさの年始の挨拶も一通り終わり、本格的に2022年が動き出した。

その挨拶回りに来ていただいた中で、仕入先の担当営業と直近の動向の話になった。

若い営業の聞きかじりの情報の寄せ集めになるので信憑性のほどはわからないが、去年から業界の大手企業、メーカーなどの動きが大きくあるそうだ。

大変革への布石か、水面下で経営統合や一部の事業提携の話が出ているらしい。その話が本当であれば、数年以内に業界の力関係は大きく変わることになる。

そして、その影響はさらに数年後、顕著に末端の小規模事業者に向けられることになるのだ。

メーカーと取り組んでいたプロジェクトの終了や、経営統合による取り扱い製品の淘汰、大手に寄りかかっていた割合の大きかった末端の会社は急にはしごを外される形となる。

その予兆を早くからキャッチして自社の自立を目指しているならともかく、完全に依存しているにもかかわらず、それらの情報がまったく入っいない会社においては悲惨である。路頭に迷ったあげく、他人が考えた無根拠のビジネスモデルにすがることになるケースも多いだろう。

無根拠のビジネスモデルとは、世の中のトレンドを自身の業界に取り入れた集客を目指すパターンが多く、一昔前なら「富裕層」であったり「シニア」であったり、現在ではコロナ禍による「おうち時間充実」といったところだろうか。

どれも大まかには当たっているのだろうが、当然のことながらそのトレンドに乗ったところで商売がはねるなんてことはない。需要があるだけに、忙しくはなるかもしれないが、誰でも思いつくレッドオーシャンに突っ込むリスクが大きく、自社のポジションがその市場のどこで価値を生むことができるかを冷静に考える必要がある。

もっと細分化したところだと、同じ小規模企業でも、従業員が10人の会社と3人の会社ではできる内容が異なる。大きな観点で捉えたら目くそ鼻くそ程度の違いかもしれないが、よくある話だが、従業員10人程度の業界で成果を出している会社のマネを3人の会社がしたところ、キャパオーバーになり、疲弊したあげくすべてが中途半端になるというケース。

外から見れば10人も3人もたいした違いに見えないと思うが、そこには10人だからできる仕事、3人だから活きる仕事があるはずだ。

それを一括りにして、しかもザックリとした市場の捉え方で進んでしまっては自社の身の丈に合った強みを発揮することはできない。

自社の資源を把握した上で、可能なビジネスモデルや市場の参入を考える方が現実的だ。弊社も自社の資源から考えて業界のトレンドであるBtoC事業は積極的に行わない方針をとっている。

あくまでも弊社の資源の話であって、BtoCで十分に成果を出している業界の会社は数多くある。一見それらの成功企業が道しるべに見えてしまうが、その会社と自社を比べて模倣に値するかを検討してみるといい。成果を出しているポイントが自社の資源で賄えるのなら研究を進めて取り入れていくことで成果も出るだろう。

重要なのは冷静に考えることができる状況、つまり余裕のある時期に自社の立ち位置を分析するという点にあるかと思う。

商売において模倣は基本だが、マネるポイントを見定めることが重要



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