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【念願の!】恩返しができる喜び

普段からお世話になっている方へは、しっかりと感謝の気持ちを伝えよう。他人にお金を使うという喜び、という話

怒涛の引っ越し作業のさなか、知らない番号から電話がかかってきた。とりあえず出てみると「トワイライトエクスプレス瑞風の申し込みセンターですが」と落ち着いた声でご挨拶された。

「瑞風」とはいぜんnoteにも書いたが、私が普段からお世話になっている義理の両親にプレゼントするために応募していた豪華寝台列車のことである。

引っ越しの慌ただしさの中、一瞬何の電話か理解できなかったが、落ち着いて話を聞いているうちに疲れも吹っ飛ぶ朗報ということに気がついたのだ。
電話の内容は1月運行分にキャンセルが出た、ということらしいのだ。

私が3年前から合計5回落選していることもあり、そのキャンセル待ち第一号としてお声がかかったようだ。まずは行けるかどうかの確認をするということで、妻に連絡を取ってもらう。

現在、仕事も引退し、悠々自適な老後生活を送っている義両親である。時間はいくらでもあるということで無事スケジュールを確保できた。その折り返しで、あらためて申し込みをさせていただき、ようやく私の長かった恩返しの手配が終了した。

その手で3年間消えることのなかった私のスマホのリマインダーにある「恩返し旅行手配」のタスクを消去することができたのだ。

それにしてもこのコロナ禍という特殊な状況もあり、瑞風の予約は一代プロジェクトであった。ただでさえ人気の旅行ツアーであるにもかかわらず、海外に行けない富裕層がこぞって応募しているのだ、私も何度か諦めようと考えていたところにこの朗報である。追い風がきていると勘違いしてしまいそうだが、これで私の現在の貯金は空っぽになるということで、調子に乗ることは避けられそうだ。

思えば私が経営を引き継いだ頃から、様々な事業を成功させていた義父は気にかけてくれていた。年に数回しか会えなかったが、会うたびに仕事の相談にのっていただいた。

そして、会社の立て直しがひと段落し、成果が徐々に表れてきた頃に、その利益を還元するという意味で最初に頭に浮かんだのが義父であった。

だが、すでにご自身で有り余る成果を出し、欲しいものはほとんど手にしていた義父に、今更何を送ったら喜ばれるかということに頭を悩ませているところに「瑞風」の情報が目に飛び込んできたのである。

それがまさかプレゼントできるまでに3年もの時間を要するとはそのときは考えもしなかった。それもキャンセル待ちでなんとかもぎ取ったというところに瑞風の人気の高さを改めて見せつけられたのである。

とはいえ、来年の1月の旅行が確定した。どうせならということで、妻に同行をお願いし、親子3人水入らずの旅行としてもらった。その思い出が恩返しに相当するものだといいのだが。

そして思うのだ、お金の使い道のひとつとして、人に喜んでもらう為に使うという行為は使う本人の幸福感も高めてくれる。それがモチベーションとなり、さらなる成長を促してくれるのだ。

それにしてもこの1年はよくお金を使った。その使った分を回収すべく仕事に邁進したい。そしてしばらくは質素堅実な生活が続くであろう、もやし料理のレシピの考案が急務である。

与えられた恩は忘れずに返すことで、自身の成長につながる


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