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【いますぐ】ある営業マンの憂鬱

短期的な売上げにフォーカスしてしまうと、その後しんどい思いをさせられる。では、何を重視するべきか?という話

昨日の昼過ぎ、アポなしで仕入先の営業が訪問してきた。

たまたま事務所にいたため対応したのだが、この先2、3ヵ月の動向をヒアリングしにきたらしい。



話を聞けば聞くほど付け焼き刃な話なのだが、今期は4月からスタートした断熱住宅系の補助金事業の影響で、本来冬場に売れる商品が前倒しして売れているらしい。

しかしながら、その補助金もそろそろ限度額に達するゆえ、売上げの天井が見えてきたという。

そして、冬場に売れるものが先に売れてしまったものだから、今年の秋から冬にかけてはその揺り戻しといおうか、市場が例年通りには動かないのでは?ということで焦っているらしいのだ。



そこで、主要取引先に急なヒアリングをはじめたということなのだが、計画性の乏しさから「やれやれ」という印象である。

今時期から秋に向けて売上げの売上げの確保というとハードルが少し高い。仮に一過性の売上げを取りに行ったところで同時並行として本質的な売上げにつながる活動も行うのがマストである。



一過性の流行や季節商品などを常に追っかけるビジネスモデルは需要がある分、利益は薄い。しかも常にアンテナを張っておかなければならず、疲弊してしまうのだ。

安定的な売上げの上に、ボーナス感覚で一過性の売上げを見込む程度ならまだいいが、それを本筋でやってしまうとかなり不安定な商売になってしまう。



「では、どうしたらいいでしょうか?」と営業マン。

わたしができるアドバイスは「とにかく主要(ポテンシャルのある)の取引きさに御用聞きに行った方がいい」というものだった。



この期に及んでなんとアナログな、と思うなかれ。わたしは新規顧客の開拓や市場の創造などは余裕ができてからと思っている。まずは既存客の需要を引き出す方がコストもかからないし、なにより今後のヒントが隠されている可能性が高いと思うのだ。

泥臭い営業スタイルだと思うが、わざわざ足を運んでくれた人間に思わず仕事を依頼してしまうケースは多いし、雑談の中で真のニーズがポロっとこぼれるなんてことはよくある話。

会議室でウンウン唸って仮説を検証したところで机上の空論止まりなのだ。営業マンは足を使って声を拾いに行くのが一番効率がいいし、印象もいい。



もし仮にこの営業マンが今から秋にかけて主要取引先をマメに回ったとしたら、おそらく秋から冬にかけての売上げはなんとかなるとわたしは考えている。

まあ、あとはやるかやらないかであるが。

売上げの金額より重要なのはその内容と構成である


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