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【与信管理】「まさかあの会社が・・・」がありえるイマドキのニッポン

コロナや世界情勢の影響がジワジワと多方面で影響をおよぼしている現状で、「あそこは大丈夫」という少し前までのイメージは役に立たない、という話

一昨日の夕方に会員である信用調査会社の担当者から電話をもらった。

弊社が取引きのある数社において、最新のデータが更新されたということであったが、その数社にうち2社ほどが少し心配な内容であることから、わざわざ連絡をくれたそうだ。



その2社とは、どちらも主要仕入先であり、会社の規模もそこそこに大きい。業界でも評判は上々で悪い噂など聞いたこともなかったことから、わたしは少し面食らってしまった。

特にA社においては、おそらく業界の卸業ではトップに位置し、社長もよく知っているが誠実で勉強家であり、人間性も申し分ないことから、この会社が傾くようなことがある場合は、業界全体が瀕死の状態でなければあり得ない、とさえ考えていた。



しかしである。送られてきた資料も確認したが、ここ数年の業績が芳しくない。とくにこの2年においてはあらゆる条件が重なったのであろうが、確かに少し心配になるような数字を計上している。

それだけで判断してはならないが、今期後半の見通しもイマイチだというから楽観視はできない。あの社長のことだ、急ピッチでテコ入れをしている最中だと思うが、思うような成果につながるかどうかは不明である。



最近、わたしのまわりではあまり歓迎したくないような話が耳に届くが、ネガティブな要素はそれまでの商売の姿勢が良かろうが悪かろうが関係なく降りかかる。

それらをどう捉えるかで、その会社の真価が問われるのだが、A社のような一見、表面上では何の問題抱えていないような会社であっても、まさかな展開は起こり得るのだ。



信用調査会社の担当者からの言葉に重みがあったが「社歴の長い会社ほど苦戦している様子」というのもあながち間違っていないのかもしれない。古い会社ほど信用も高い印象があるが、昨今の諸問題はそんな信用をも覆す影響を及ぼしているのかもしれない。

イメージやネームバリューなどで信用し、問題なしとするのは今後しばらくは危険な行為かもしれない。好調そうな会社であっても調査をいれて、関係を見直すことを定期的に実行しようと思った次第。

上がり坂、下り坂、まさかの三つの坂はいつだって当たり前にやってくる。

気の緩み、油断から自社の転落ははじまる。何もないときからやりすぎなくらい備える


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