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採用がゴールではない。社員定着のために地域の人事部ができること【コンサル事例】

突然ですが、人事のみなさん! 新卒採用でこんな悩みを抱えていませんか?

  • 企業説明会やインターンシップに来てくれる学生の数が伸びない

  • 内定者フォローも含めるとスケジュール管理が複雑

  • せっかく採用した新卒社員がすぐに辞めてしまう

今回は、ガクトラボが行う「人材組織開発コンサルティング」事例のご紹介です。

インタビューを受けてくださったのは、株式会社アイワホーム副社長、林壮一さま。石川県内の金融機関を経て、アイワホームに入社してから25年間、人事・総務・経理と幅広く業務に携わってこられました。

読書が趣味とのことで、異なる分野の知識も意欲的に吸収し、業務に活かしているとのこと。ご自身の殻を破り続ける姿勢から、ガクトラボへのコンサルティング依頼に繋がったようです。インタビュー中も、自己満足に陥らないことの大切さを力説していらっしゃいました。

林さまから見たガクトラボのコンサルティングの印象や、社内で変化したこと、上記の課題を解決するヒントを伺いました。

(聞き手: 株式会社ガクトラボ 広瀬一樹)


自己満足で終わらせない。ガクトラボへの依頼のきっかけ

石川県野々市市に本店を置くアイワホームは、木造注文住宅の設計・施工・アフターメンテナンスを行う会社です。創業35年、建築実績は3,500棟を超え、「顔の見える家造り」を実践し続けています。

── 林さんのお父さまが創業された会社なんですね。

そうです。当初は新卒で入社しようと考えていましたが、社長からダメだと言われまして。別の会社で経験を積んでから、入社させてもらえました。親の会社であることは抜きにして、とてもいい会社であることはわかっていたんです。

昔の住宅業界は、クレーム業界なんて言われていたんですよ。家を建てたら不手際が何箇所もあり、完成度が低いのが当たり前の状態。そんな業界を変えたいという想いで、社長が創業した会社なんです。

── 家造りへの想いが創業当初から込められているんですね。

石川県内のお客さま、木造注文住宅にセグメントを絞り、一棟一棟丁寧に、一生のお付き合いができるように心がけています。

── そんな林さんが、人事コンサルティングを受けようと思ったきっかけは?

人事専任の社員がいるわけではなく、人手が常に不足している状態です。そんな中でもみんな頑張ってやってきましたが、プラスアルファの工夫をするのはなかなか難しいと感じていました

近年は採用も複雑になってきています。就活生の採用活動はもちろんのこと、大学2年生から始まる企業調査やインターンシップへの対応、さらに内定者のフォローアップも必要です。それぞれのイベントを同時進行で実施しなければならないので、ちゃんとスケジュールを整理しないと現場も学生さんも混乱してしまいます。フローがすべて繋がっているので、インターンの時期に慌ててインターンプログラムを作成したりしても効果は上がりません。

これまでは気合と根性でなんとかしてきましたが、もっと人事活動全般をブラッシュアップしたい。採用活動全体を俯瞰して、施策の良し悪しをフィードバックしてくれる存在が必要だと感じ、ガクトラボさんに依頼してみることにしました。

採用したら終わり、ではない。コンサルティングで得られたこと

── 具体的なコンサルティング内容を、あらためてまとめてみましょうか。

採用戦略の再定義、イベントの告知方法の改善、インターンシッププログラムや内定者フォローのフロー整理、などですね。全体的な採用の仕組みづくりと、それぞれのイベントをどうしていくかという、上から下まで幅広く関わっていただいています。

一緒にプログラムを改善したインターンシップ(当日の様子)

打ち合わせは週に1回ほどですが、チャットのやり取りはしょっちゅうしています。こんなことまで聞いていいのかな? と思えることでも、広瀬さんからすぐに返事をいただけることが多く助かっています。

── 即レスは得意としております。(笑)

人事業務の効率化は、私たちが楽をするためだけではありません。楽になった分、より学生さんに向き合えるようになると思います。

今よりもっとノウハウが無かった頃、がむしゃらに採用イベントに出て、学生さんとの繋がりを作ったのですが、仕事に慣れていくと、同じことをしても効果が出なくなった経験があるんです。必死さというか、本気で向き合う姿勢は常に大切です。そういうところを学生さんは見ているんだと思います。

── ちなみに、料金はどう感じていらっしゃいますか?

月額12〜13万円程度で、弊社としてはリーズナブルだと感じています。大手に依頼するともっと高額になるでしょう。もともと人手が足りないという状況もあり、1人分の人件費と考えると安いくらいです。会社内部の雰囲気にまでぐっと入り込んで提案してくださるので、金額以上のことをやってもらっているなと思っています。

── そう言っていただけてありがたいです。コンサルティングを受けて感じたことを教えてください。

ガクトラボさんのスタンスとして、採用したら終わり、ではないところが素晴らしいですよね。私もかつて採用人数を目標にしていたことがありますが、入社したあとに定着しないと意味がないと気づきました。離職率が高い業界でもありますので、そういった目線でコンサルティングしてくれるのはとても貴重だと思いました。

そのようなスタンスもあり、広瀬さんが会社のことをどんどん知ろうとしてくれるんです。設計部門や営業部門の雰囲気や、気質の違いも感じてくれて、採用でのミスマッチが起きないように考えてくれています。

── 私としても、入社したあとに働きやすいのが大切だと思っていますので、もっともっと入り込んで、より良いご提案ができればと考えております。他の部署の方とも会話していきたいですね。

和やかな雰囲気で話す(左)株式会社アイワホーム 林さん、(右)株式会社ガクトラボ 広瀬

合同説明会での100秒プレゼンのブラッシュアップや、インターンシップのプログラムを考える上でも、学生さんがしっかり興味を持ってくれるという視点でフィードバックをしてくださいます。

インターンシップのプログラムを検討していたときのことです。
私は、社員たちとのコミュニケーションではキャッチボールのような関係性を大切にして、ボトムアップで意見を引き出したいと思っていたんです。ですが、広瀬さんが入ってくれたことで、実はキャッチボールできていなかったことに気づけました。引き出せたらいいなと思っていただけで、結局こちらで決めていました。

本当にみんなでつくるということを、広瀬さんがリードしてくださいました。インターン受け入れ先の担当者も巻き込んで、若手や現場も一緒になって採用活動できたのが本当に良かったです。

小さな会社の中に閉じていると、私たちはついつい自己満足に陥りがちです。客観的な視点を持ってアドバイスをいただけるのはとてもありがたいです。

── 恐れ入ります。常に現状から変わろうとする林さんやアイワホームの皆さんの素晴らしさがあってこそだと思います。

成果だけでなくプロセスも。社員とともに、リーダーも成長を

── 最後に、同じような課題に悩む地域の企業に、メッセージをお願いします。

やはり、自己満足で終わってはいけない、ということに尽きます。就活のイベントで人がまずまず集まったとしても、もしかしたらそれは人事の工夫によるものではなく、会社の名前のおかげかもしれません。常に客観性を持って、まだまだ工夫できることがあるんじゃないかと考え続けるのが大切だと思います。

あるいは、人が集まらないけどこれ以上やりようがないと感じていて、新卒採用を諦めている会社もあるかもしれません。ですが、仕掛け方ひとつで、地域に根ざした小さな会社でもまだまだできることがたくさん眠っていると思います。

これらのことは社内にいるだけでは気づきづらいので、セミナーや人事イベントに参加して横の繋がりを作り、刺激を受けることが大切です。

── 常に自分たちの殻を破って成長し続けるのですね。若い社員を受け入れる側の視点として、林さんが大切にしていることは何でしょう?

社員が定着するためには、この会社が良いと思ってもらえることが大切です。そのためには、彼らがある程度の成果を出せるようにしっかりサポートすることが必要だと思っています。

成果と言っても、扱う商品が家ですから、大量に売れるものでもありません。時には成果が見えづらいときもあります。ですので、成果そのものより、成果につながるプロセスを大切にすることが重要です。

お客さまとの個人的な相性が良かったりすると、プロセスが悪くても家が売れてしまうことがあるんです。家が売れるのは悪いことではありませんが、そのプロセスまで認めてしまうと、再現性がなく、成長に繋がらなくなってしまいます。

逆に、プロセスが良くても運悪く他社に成約されるということもあります。そんなときは上司がしっかりフィードバックして、進め方は良かった、しっかり修正していけば大丈夫と伝えていくのが大切だと思います。

── 私も若手時代、売上がなかった頃を思い出して、心を打たれています。

弊社の役員の1人は、昭和育ちだからか、口調が厳しかったんですよね。決して悪気があるわけではないのですが、「違う。そうじゃない」が口癖になってしまっていました。でもよくよく聞くと、表現が違うだけで、そんなに間違ったことを言っていないことがほとんど。本人も自覚があって、近年はだいぶ変わりましたね。違うと言うのをやめて、まずは受け入れようとしています。

これまで大切にしてきた価値観もあるので、人が変わるのは大変なことだと思います。それでも、変わろうとし続ければ変われます。そんな社員の成長に向き合っていきたいですね。

大切にしたいことを胸に一緒に取り組んでいこうと、改めて感じる時間となりました

いかがでしたか?
ガクトラボでは人材組織開発のコンサルティングを随時受け付けています。

私たちのミッションは「北陸のおもしろい企業や地域と、北陸で働きたい学生や若者をつなげる」ことです。
私たちにお手伝いできることがありましたら、こちらまでお気軽にお問い合わせください。


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