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自分のクラスはだめと思っていませんか?

私は樺沢紫苑の本が結構好き。なぜなら単なる「自己啓発本」ではないからだ。

精神科医である著者だから、当然私の仕事である教員につながることも多い。教員の離職率上がっているからね・・・

「水が半分入ったコップ」

有名な話だ。水が半分入っていて、どうとらえるか。
「半分しか」水が入っていない。
「半分も」水が入っている。

このどちらがよいでしょう?なんてよく話になるよね。
物事をポジティブにとらえましょう。「半分も」水が入っていると思え!
なーんて言われるよね。

しかし、「ポジティブ思考」ではなく「ポジティブ心理学」の考え方はこうだ。
「コップに水が半分入っている」

え?!と思ったが、「ニュートラル」に物事を考えることが大切なのだそうだ。

そう、中立的に物事を見るのだから、あくまで事実を俯瞰するということだ。
半分しか・半分も、という考えはその人の主観が入る。
だから、気分によっても変わってくるし、その人の性格でも違うよね。
これを無理やり「半分も」だよと言われても、「はぁ」としかならんと思う。

そして大事なのは事実をもとにした判断、行動。今できることは?と考えていく。なんてすてきなんでしょう。

仕事に置き換えてみる。

担任しているクラス。秋になるとよく荒れると言われるよね。荒れているときにどう思っているか。

「あぁ、荒れてきたよ。子どもは話を聞かないし、もうだめだこりゃ。やっっていけない。早く冬休み入れ・・・」
この場合は「ネガティブ思考」。ただただクラスを見て暗い気持ちになり、何もせずに凌ごうとしている。

「あっ、なんだかクラスが荒れてきたぞ!いやー参った!でも大丈夫、きっとなんとかなるさ。ほら、元気いっぱいに話している子もいるぞ。楽しく授業しよう♪」
これは「ポジティブ思考」。クラスが危うい状況でも、まず担任である自分は明るく前向きに過ごそうとしている。しかし解決しようとはしていない。

さて、本書で紹介している「ニュートラル」という考え方はきっとこんな感じだと思う。
「クラスが荒れている。何人かは話を聞いていないな。〇〇は授業中に読書をしているのか。ゴミも落ちるようになってきたな。帰るときに机はバラバラだ。よし、まずは話の聴き方から指導しなおそう。そして私も帰る時にしっかり掃除をしていこう。」
大事なのは「事実」を冷静にとらえるということだ。そして、事実をもとにどのように立て直すか。だめだったら別の方法で。粘り強く続けていく。

「全体を俯瞰する」ということも大事だ。一人ひとりをよく見る(クローズアップ)ことも大事だが、まずは全体(ロングショット)で。

手順としては、
①事実は何か
②どう感じるか
③どう考えるか
④今できることは?
⑤同じ失敗をしないためには?

こんな感じ(本書より)

まず行動に起こすことも大事だ。
いろいろと考えて先を見すぎて、「もう無理だこりゃ」となってしまってはだめ。動きながら考えていく。ゼロヒャク思考もしない。だって、完璧なクラスってないですから。
試行錯誤していくってことですかね。

同僚にも、もしかしたら「主観」を言う人がいるかもしれない。
あなたのクラスは「落ち着かないね」「不安定だね」とか。これって主観じゃないかと思う。落ち着かないって、何がどうなのって聞きたくなる。

事実として、「少しゴミが落ちているね」「整列に時間がかかるね」とか。これなら事実として受け入れられると思う。

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