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どうなるんだ高等教育は!?

 急速な少子化が進行している。
日本の高等教育は、今まさに転換点に立っている。2022年の出生数は77万人。1990年が約122万人であったことから激しく低下していることがわかる。
 大学進学者数は過去30年近く、60万人前後で推移してきた。2040年の18歳人口を45万人あたりが予想されているが、2022年時点で定員未充足の私立大学は半数以上に及んでいる状況を考えると、学校数が変わらないと想定した場合、18歳人口が15万人減少している2024年ではどれほどの大学が生き残っていけるのだろうか。
 大学にも国公立大学のように国や地方自治体による手厚い財政支援が行われていることで、国公立大学は授業料が平均53.6万円と私立大学の93.1万円と比べて抑えることが出来ているため、公立大学の学生数は1994年の48校7.9万人だったものが、102校16.6万人と2.1倍に増えているのである。
 生き残りを掛けた戦いがまさに今起きているわけだが、学校教育の内容の良し悪しは比較検討しても実際似たり寄ったりでわかりづらいく、結果学費や、通学面で決めるケースも多い。
 そうなると、教育云々ではなく、とにかく学生を集めるために広告やら誇大宣伝や、見栄えの良い謳い文句で学生を集めようと必死になるだろう。
 学力よりもまずは人集めが先になる。そうなると学校の教育水準は落ちかねない。負のスパイラルとなるが、潰れるよりはましだという考えもわかならなくもない。
 学校は何のためにあるのか。学校で学び、未来の日本を支えていく若者を社会に送り出していく学校のはずである。そのために教育内容は世界と戦えるものになっていないといけないはずだ。
 日本で急速に進む少子高齢化、低迷した経済、国際競争から遅れ始めている現在で、どのようにこの学校教育は進んでいくのだろうか。
 似たような教育内容ではなく、変えの利かない学校になっていかなければどこの学校に入っても同じである。社会が求めるもの、それが他でもなく自分たちの学校でなければ作り出せないというものを作る必要がある。それは若者のためにもなる。日本のためにも、世界のためにもなるのなら一番それが良いだろう。 

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