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季節を味わう

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日本の自然や言葉の美しさについて、みのおエフエムの番組内で語ったことのまとめ。 主に、暦、季語、季節の花、季節の色について。
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2023年12月の記事一覧

日本の色 12月(季節を味わう#0037)

日本の色 12月(季節を味わう#0037)

「季節を味わう」では、毎月第3水曜日に季節を象徴する日本の色をピックアップ。
12月にもたくさんの色があります。その中から私の好みで選びました。

【煉瓦色】

煉瓦色(れんがいろ)とは、赤煉瓦 のような、赤みのくすんだ茶色のことです。
煉瓦そのものの歴史は古く、メソポタミア文明において建築に使用されていました。日本には飛鳥時代に伝わり「せん」と呼ばれていました。平城京の大極殿には「せん」を積み上

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12月の花の俳句(季節を味わう#0038)

12月の花の俳句(季節を味わう#0038)

「季節を味わう」では、毎月第4水曜日にその月の花を詠んだ俳句をご紹介します。あくまでも素人の好みで選んでおります。

【寒椿】寒椿ものいいたげな亡妻(つま)の顔  池田摂陽

「椿」は春の季語。冬のうちから咲き出す椿は「寒椿」「冬椿」と呼ばれ、冬の季語です。
園芸品種の一つに、山茶花のように花びらが散る「寒椿」がありますが、これと季語の「寒椿」は別物です。

夏の季語「雨蛙」の時にも紹介しましたが

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冬の季語「年の暮」(季節を味わう#0036)

冬の季語「年の暮」(季節を味わう#0036)

世界で一番短い詩、俳句。
「季節を味わう」では、毎月第2水曜日に季語を一つピックアップ。
その季語が使われている俳句も紹介します。あくまでも私の好みで。

【年の暮】

12月(冬)の季語です。
一年の終わり。街ではクリスマス商戦、歳末売り出しで賑わっています。
昔ほどではないにせよ、家庭では大掃除や新年を迎える用意で気忙しい毎日ではないでしょうか。
忙しく、活気に満ちた「年の暮」の句をご紹介しま

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2023年12月の暦・行事(季節を味わう#00035)

2023年12月の暦・行事(季節を味わう#00035)

「季節を味わう」では、毎月第1水曜日にその月の暦や主な行事をまとめます。(全てを網羅するものではありません)

2023年 12月(師走)7日(木) 大雪

二十四節気の一つ。
本格的に冬が到来するころ。山は雪に覆われ、平野にも雪が降り積もります。
この時期京都の寺院では、ぐっと甘味が増した大根を参詣者に振る舞う「大根焚き」の行事が行われます。元々は鎌倉時代に、浄土真宗の開祖、親鸞の教えに感銘を受

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