見出し画像

【森永卓郎の儲かりコラム】 商機なしはチャンス? 「エスキモーに氷を売るには?」をアイデアで突破する、不毛の地ビジネス

経済バラエティ『がっちりマンデー!!』(毎週日曜あさ7時30分~放送中/ TBS系)をもっと深く楽しめる、『がっちりスクール!!』お金やビジネスについて、一緒に学んでいきましょう!

今週の内容は「がっちりGUEST」という名の解説役としてほぼレギュラー出演いただいている経済アナリスト、森永卓郎さんに寄稿いただいくコラムシリーズ第2弾第1弾はコチラ

わかりやすい語り口と見た目の愛くるしさで、いつも番組を和ませてくださっている森永さん。タレントさんのような存在感につい忘れがちですが(?)、東大経済学部卒、国内有数のシンクタンクの研究員で経済金融畑一筋。今は経済学部の大学教授として後進育成も行う、経済のめちゃくちゃ専門家です。

「儲かり情報」がいっぱい詰まった森永さんの頭の中をのぞくには、番組コーナー「CM2のあとで」はいつも時間が足りないんです……! 森永さんが番組では語りきれない「知ると経済の世界が面白くなる」お話を届けていきます。

今回寄稿してくださったのは、11/10放送した「不毛の地ビジネス」をより深める内容です。

ビジネスの世界には、ある地域ではなぜか特定の商売が根付かない「不毛の地(=土地がやせていて、作物や草木が育たない場所)」があります

成功のハードルは高いけれど、そこでビジネスを成功することができれば一人勝ちでかなり儲かるはず! と番組で調査し、「不毛の地ビジネス」として取り上げました。プロスポーツ不毛の地といわれる沖縄で大成功するプロバスケットチーム「琉球ゴールデンキングズ」や、24時間チェーン不毛の地といわれる新潟県佐渡島で圧倒的に支持される「吉野家」などなどがそう。

観て下さった方も観逃しちゃっ方も、食習慣のない関西で納豆を売るには――? エスキモーに氷を売るにはどうしたらいい――? マサイ族に靴を売るには――? どんなアイデアが思いつきますか? 

◇ ◇ ◇

納豆不毛の地・大阪で売れてる、小金屋食品の納豆

「この地域では、絶対にこの商品は売れない」。そんな不毛の地伝説には、それなりの根拠がある場合がほとんどです。

たとえば、『不毛の地ビジネス』(11/10放送)で取り上げた「大阪では納豆が売れない」というのは、間違いのない事実です。関西人は、子どものころから納豆を食べる習慣がなく、大人になってから納豆を勧めても、匂いをかいだだけで嫌がってしまいます。

そこで、大阪の小金屋食品は、納豆の匂いを極力抑えた商品を開発し、関西人の好むタレとトッピングを加えることで、不毛地帯の伝説を打ち砕いたのです。

スクリーンショット (139)

スクリーンショット (143)

このように不毛の地を突破するためには、何らかの画期的なアイデアが必要になります。そこで、みなさんに考えていただきたい課題があります。

それは、「#エスキモーに氷を売る にはどうしたらよいのか」というもの

エスキモーとは、アラスカのツンドラ地帯で暮らす先住民族で、イグルーと呼ばれる氷の家に住んでいます。極寒の地で暮らしているので、氷など売れるはずがありません。そのエスキモーにどうやったら氷が売れるのでしょうか?

画像4

ここから先は

1,542字 / 2画像

¥ 220