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Appleは利益を何に使っているのか

利益の使い道は主に3つある。

配当金
自社株買い
内部留保

この三つだ。

配当金はみんな大好きなので説明は不要だと思う。


自社株買いは配当と同じく株主に還元する利益の使い道で、自社で自社の株式を買い取ることで流通している株式総数を減らすことができる。

では流通している株式数を減らす事でどう株主に報いることができるのか。

1つは株式の数を減らすことで株価を押し上げる効果がある。


$${株価=\frac{時価総額}{発行済株式数}}$$


分母である発行済株数の値が小さくなればなるほど株価は上がると言うわけだ。

つまり企業が自社株買いを行えば、それまで投資していた株主は何もすることなく資産を増やす事ができるのだ。


さらに1株あたりの純利益(EPS)も押し上げる。

$${EPS=\frac{純利益}{発行済株式数}}$$


ここでも発行済株式数を減らす事でこのEPSを高め、企業価値を高め、長期で応援してくれる優良な株主を惹きつける。

このように自社株買いは長期で保有する株主に絶大な恩恵をもたらす。


ちなみにあのバフェットは自社株買いが大好きだ。


配当金は廃止し、利益の全てを自社株買いに回し、より株主を富ませるような会社を好むようだ。


最後に内部留保だ。


簡単に言えば企業の貯蓄。


将来の企業買収や新規事業への準備金など蓄えられる。


さてAppleは一体どのように利益を使っているのだろうか?


上の表は過去10年間の各期純利益に対してどのくらい配当と自社株買いに当てられたかを示すものだ。


直近2023年を見てほしい。 見ての通り自社株買いに利益の約80%を回しているようだ。

10年間で見ても利益の大部分を自社株買いに回している事がわかる。


では次に企業の貯蓄である内部留保の状況はどうであろうか?


上の表は10年間の内部留保の推移である。

見ての通り、直近2022年と2023年はマイナスの値を示している。

ここでアップル大丈夫かと思うかもしれないが。考えてみてほしい。

内部留保をプラスにしたければ、自社株買いや配当に回す分を内部留保に回せばいい。

つまりAppleは内部留保をマイナスにしてでも自社株買いを大幅に繰り返し、将来を見据えて株主に還元しているのだ。

まずAppleは10年間利益率20%以上を叩き出す、バケモノ企業だ。

バフェット曰く、こういう競争優位性を持つ企業は毎年生み出される莫大な利益を蓄える必要が無く、何に使うかといった贅沢な悩みに直面するという。


僕としてはバフェットの言うように配当をゼロにし、

どんどん自社株買いをして株主をリッチにしてもらいたいものだが、

Apple CEOのティムクックさんお願いします。


やはり投資する企業の実態を知ることで自分は一体何に投資しているのかが、分かると思う。

そうすることで株式投資の醍醐味がさらに面白くなっていく。

こんな感じでこのブログでは様々な米国株の実態を深く分析していきます。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。


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