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アジアの純真2023② POKHARA

ポカラへ

12:30にカトマンズのトリブバン国際空港着。小さな空港なのでタラップから直接地面に降りる首相スタイルの降機です笑

カトマンズの街並みが見えてきた
首相スタイル降機
ネパール入国

空港を一歩出ると、大量の車とバイクの群れに遭遇し、タイ以上の喧騒に少々圧倒されます。カトマンズは復路で2泊予定ということで、今日は協定校のあるポカラへ。千歳から前泊含め3日かけていよいよ。
天候の影響で1時間半ほどフライトが遅れたものの16:30にポカラ着。快適なプロペラの旅でしたが、乾季には珍しく雨が降り続いていました。

国内線はプロペラ機

協定校との交流で1週間ほど滞在するポカラ。ネパール第二の都市ですが、湖畔の観光地ということもあり空気は綺麗で土産物店を物色するだけで永遠に時間が溶けていく。いい感じの登山用品店たくさんありました。

早速タルチョにも遭遇し、国民食ダルバートも美味しくいただき、少しずつネパールに馴染みつつあったポカラ初日でした。

ネパールの国民的定食ダルバート。
ポカラ滞在中の食事の半分はこれでしたが、店ごとに種類が微妙に違うのが面白い。
味は最高でした。
レイクサイドの風景① 
奥に見えるのはアンナプルナサウス
レイクサイドの風景②

LONGING FOR HIMARAYANS

3/2(木)。協定校とのワークショップ初日です。午前中は先方のキャンパスで自己紹介がてらアイスブレイクをして、午後からは皆で話し合った行き先に観光しに行く一日でした。

協定校のキャンパス屋上から
雲がなければヒマラヤの山並みが見えるらしい

ネパール訛りの英語と格闘…一発目の行き先は国際山岳博物館。まさか行けるとは思っていなかったのですが…主張はしてみるものだ笑

国際山岳博物館

ヒマラヤ登山の歴史や、ヒマラヤ山麓の少数民族について充実した展示がされている場所で、山好きにはたまらない場所です。案内してくれたネパール人学生が登山史にとても詳しくて、「なんでそんなこと知ってるの?」と驚かれながらもこちらからたくさん質問をしてかなり盛り上がりました。ニルマルプルジャ(冬期K2初登頂などで有名なネパール人登山家)の話で盛り上がったときはとても嬉しかったです。人類初の8000m登頂であるアンナプルナ、日本が成し遂げたマナスル初登頂、ヒラリー&テンジンによるエベレスト初登頂など8000m峰14座の登頂史に関する資料はもちろんのこと、田部井淳子やラインホルトメスナーから野口健にいたるまで過去にヒマラヤに挑んできた人々、シェルパ族を初めとする少数民族についても詳しく触れられています。

田部井淳子さん
女性として初めてエベレスト登頂を成し遂げた方
アンナプルナ初登頂
ロープワーク一式に関する展示…
さすがすぎる

一番印象に残っているのは、ヒンドゥー教徒である現地の学生はヒマラヤ登山の象徴である「タルチョ」を知らないことでした。詳しく聞いてみると、仏教徒文化であるタルチョをヒンドゥー文化の若者が知らないことは無理のないことらしく、博物館の展示のどれよりもこの一事が多民族国家ネパールを象徴する何よりの証左だと思います。黎明期から比べるとヒマラヤへのアプローチはその性格を変え続けていますが、かつては北極南極に次ぐ「第三の極」と呼ばれ、国家間の熾烈な登頂争いが繰り広げられたヒマラヤ。その苦闘の歴史を学ぶことは未知の世界へと挑戦する全ての人類にとってのエールであり、来るべき宇宙時代に取って欠かせない歴史の遺産であると思います。

山岳博物館の後は、ポカラの街を一望する丘の上にある「日本山妙法寺」という仏教寺院を訪れました。ネパール版山形県立石寺のような場所です。

しかし、ブッダを祀る格式高い寺院である妙法寺から一つ離れた山の頂上にはヒンドゥー教の最高神シヴァ像が鎮座しているのです。ネパールに入国してから、ネパール人の優しさや愛想の良さを感じることがとても多いのですが、その源泉はこのような多神教文化にあるのかなと思ったりします。


そして、様々な人々の価値観を清濁併せ持って受け入れるヒマラヤの存在への畏敬はますます深まるばかりなのです。

※撮影可能エリアでのみ許可を得た上で撮影をしています。

ネパールモモ

TREKKING

翌日は2日間トレッキングでした。ポカラ近郊の標高2000mほどの尾根上に続く村を巡りました。許可証の要らない初心者向けコースです。

日本なら観光名所になっていそうな棚田がゴロゴロ
水牛が通り過ぎていく


景色としては熊野古道小辺路の果無集落を延々と歩いているような感覚です。棚田が続き、家畜が当たり前のようにいる風景からは、どこか明治~昭和中期頃の日本の農村部にタイムスリップしたかのような気分にさせられます。
ネパール人大学生は本当に元気一杯で彼らのテンションについていくのは楽しくもあり疲れる部分もあるわけですが、何より彼らからは生きていく「熱」を強く感じます。
彼らとの交流の中で、コロナ禍で失われてしまった生身の人間同士のやり取りができていることがただただ嬉しい。英語が上手く通じない場面があったりもしますが、一対一の交流の本質は国を越えても変わらないものなのでしょう。
ネパール人の登山好き大学生と友達になれて嬉しかった。
「We are mountaineering freaks too!」で握手したシーンがこのトレッキングの一番のハイライトでした。

トレッキングの難易度的に物足りなさは正直ありますが、それは次回訪問時のお楽しみ。許可証エリアを歩きに、またネパールに戻ってきたい。今度はしっかり卜レッカーとして。すれ違う欧米人卜レッカーめちゃくちゃ羨ましかったな…

Happy Holi

3/5(日)はプレゼンなどの学術交流的な内容で特に写真もないのでカットするとして笑、3/6(月)のホーリー祭について。
ホーリー祭とは、ヒンドゥー教のお祭り。
春の訪れを祝い、みんなで色のついた粉を塗りあったりして祝うものです。
本来は街を挙げて行う祭り。特別に大学内で実施していただきました。

We had a great time,
with memories that don't wash off.

6日間滞在したポカラ。
食べ物が美味しくて人も季候も穏やかで滞在するには最高に適した街でした。

ポカラを発つ日の朝。
ご褒美のようなアンナプルナサウス(左)とマチャプチャレ(右)


帰りのポカラ空港。
「富山の本気」ならぬ「ポカラの本気」
昨年リニューアルしたばかりのポカラ新空港
国際線が就航したらまた訪れたい

The kindness we learned from the people of Pokhara reminded us Japanese of what is important to us as human beings. For us, we felt a sense of nostalgia, as if we were walking down the roads that we had come down someday. I'll be back as a trekker. We will see you again in a more matured form.
Let's work hard for each other.

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