【閑話休題】ぼくのかんがえたさいきょうのりょこう
前回の同シリーズ「全国湯めぐり妄想」にて温泉が大好きだという話をしたと思います。温泉が好き=旅行が好き、なんですよね。世間的にはまた自粛ムードになりそうな悪寒がしますが、今回も現実逃避をします。「自分の趣味を可能な限り旅行に詰め込む」という妄想です。
前提として
・旅行
・温泉
これは自分の趣味嗜好の一丁目一番地と言ってよい。
すなわち今回は温泉旅行の妄想をする。
しかも、温泉旅行に自分の趣味嗜好をぶち込んでいくという理想郷のような妄想だ。
趣味嗜好
では自分の趣味嗜好を深掘りしていく。実際はもっと大小多様にある気がするが、まあ主だったところでいくとこんなもんだろう。
・鉄道
・ドライブ
・酒(特に旅行なら際には地酒はマスト)
・地場産品(海の幸・山の幸がベスト)を食す
・ゴルフ
・カラオケ
・野球観戦
とまあこんな感じ。今回はこれを旅程に詰め込むとどうなるか妄想した。
最初はこれを1泊2日でねじ込めないかと考えたが、流石に無理だったので2泊3日、3連休での旅行を想定した。
なお、僕の中で今回の妄想旅行は親しい友人での4人旅を想定している。
野郎だらけ(オッサンだらけ)のモサい旅行だ。
そして時代はコロナなど最初からなかった20XX年の優しい世界。
興味がない、思ってたんと違うと思われた方は大変申し訳ないが、ここでお引き取り頂いた方が身のため。
1日目
旅の醍醐味は非日常。となればできれば遠くへ行きたいもの。
より多くの人の理解を得るために東京出発という前提で考えると、新幹線で地方都市へというのが理想かなと。
早朝の新幹線に乗り込み、ボックス席を構築。車窓を楽しみながらビールをプシュッ。
これをやりたいがために電車旅行にこだわるのである。
そうして初日は地方「都市」を巡っていく。
観光もさることながら、地場名物を食べ漁っていくのが重要な責務となる。
だいたい主力の名物というのはどこの街でも3つか4つくらいはあるもので、ハシゴを想定したマネジメントが必要だ。ノルマ達成に向け忙しい旅路となるだろう。もちろんその間も酒は飲み散らかす。
いい感じに出来上がったところで球場に足を運び野球観戦をする。休日なのでデーゲーム観戦である。もちろん球場でもビールをプシュッすることを忘れない。
※ところでお気づきの方もいるかもしれないが、東京発の新幹線に乗ってプロ野球観戦ができるとすれば、現実的な行先は自ずと仙台、名古屋、大阪に限られてくるだろう。ちなみに筆者は今、完全に名古屋で味噌カツを食った後、ナゴヤドームで中日戦を観た気になっている(特に中日ファンではないが行った先で野球を観れれば贔屓球団か否かは割とどうでもいい)。
試合が終了した頃にはもう夕方。ここで歓楽街に程近いビジネスホテルにチェックイン。
※温泉本番は翌日に繰り越すため拘りは薄いが、ドーミーインなど温泉施設が充実しているホテルの方が吉だ。
休憩を兼ねて夜の部の作戦会議を行い戦いに備える。
あたりが暗くなったらいざ出陣、夜の街へ。
いやあ、賑やかな街で飲み歩くのが好きなのよね。明るく楽しい気持ちになれる。
※ちなみに筆者の妄想によれば今は栄のプリンセス大通にいる。
1次会は地場推し系、2次会はコテコテ居酒屋系と来たら、3次会はカラオケで暴れる。ホテルに戻って元気があるなら部屋で反省会をして就寝。
2日目
旅人の朝は早い。日も出ぬうちからゴルフ場へ向かう。
移動手段を電車にしてしまったため、ゴルフ場までの交通手段がネックになる。ゴルフバッグは事前に送っておくとして、タクシーで凌ごうか。
まあ細かい設定は気にせず、ゴルフ場に着いた体にしよう。さすがに前夜の豪遊があるので遅めの9:06スタートくらいがいい。もちろんハーフ休憩も盛大にビールで乾杯。
無事プレーが終わったら最寄駅まで出て特急に乗るなどして、いよいよ目的地の温泉街へ。
※僕の妄想の中では今は下呂温泉に向かっている。いや、知多半島も良いなあ。
前日とは打って変わって伝統的な温泉街に誘われ、由緒正しき温泉宿にチェックイン。
※以前は「飲めればボロ宿でもいい」と思っていたが、この年になるとやっぱりそれなりにいい旅館に泊まりたいもの。
即座に浴衣に着替え先ずは風呂を満喫。個人的に露天風呂は紅葉か雪見だとなお良い。
風呂上がりに酒をたしなみながら部屋でゴロゴロした後はいよいよ豪華な夕食タイム。
海沿いの宿なら海の幸を、山沿いの宿なら山の幸をたっぷりと楽しみ、キンキンに冷えたビールらを流し込む。最高。考えただけで幸せな気持ちになる。
部屋に戻って可能な限り二次会。ちょっと良い雰囲気のバーやフロントスペースでゆっくりするのも良い。
旅行はまさにピーク、絶頂に達する。幸せをかみしめながらも酒に溺れ、気持ちよく意識が遠のいていくのであった―。
3日目
むくんだ体を朝風呂に漬けて蘇生させる。優しさの塊みたいな和朝食を嗜み、ゆったりチェックアウト。
温泉街を散策しながらレンタカーを調達。
風かぐわしい丘陵地帯、紅葉のドライブウェイ、透き通ったオーシャンビュー…そんな自然の叡智を前に自らの儚さ・脆さに気づかされることになる。日頃のつまらぬ諍いや慌ただしい喧騒がアホらしく感じられ、心が「浄化」されていくのが感じられる。
旅の終わりを予感させる瞬間でもある。
そうして一行は都市部に戻ってくる。レンタカーはここで乗り捨て。
帰りの新幹線までしばしの食事、もしくは反省会飲み。
さて、家に帰るまでが旅行。帰りの新幹線は寝るだけ、という人も多いだろうがとんでもない。旅の余韻を噛みしめながらボックス席で最後の宴に興じる。旅の終わりの寂寞感に苛まれぬよう、自然と不自然なテンションになっていく。
そして解散の時…
「最高だった、またやろう…」
そう言葉を交わしこの旅は閉会する。
いかがだっただろうか。これが独善の権化ともいえる旅行の全貌である。
この旅行を達成させる上で特に重要なポイントは3つある。
1つ目は予算。筆者の試算によればこの旅行を完遂するだけで10万近くかかる。なかなか高予算だが、理想郷の実現には惜しみなく金をつぎ込んだ方がいい。そして地域経済を回すべきだ。
2つ目は体力。朝は早く、夜は遅く、食事は分刻み、飲酒は秒刻みといった感じでハードスケジュールをこなしていく。日頃から3日間を走り切れるだけの体力づくり、訓練が欠かせない。
そして3つ目、これが何よりも重要なのだが、こんな茶番に共感し同行してくれる仲間たち。過去には幾つかの温泉街、観光地をこんな感じで回ったことがあったが、それも彼らがいなければ成しえなかっただろうし、十分に楽しめなかっただろう。
いつかこの旅行を実現できることを人生の目標として頑張っていきたい。
そしてその日まで、しっかりと金を貯め、体力を維持し、仲間たちとの縁を大事にしながら生きていきたい。
おわり
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