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3月前半!モビリティスタートアップの調達


こんにちは。自動車学校の運営、AI教習車の開発などを行うグループ会社のCVC、ミナミインキュベートのゆいぴがモビリティ関連のスタートアップ情報をマニアックにお届けするnoteです🚘
(とはいえ、CVCとしては領域特化ではないのでその他の領域でもお気軽にお声掛けください!)

ホンダとソニーのEV合弁会社の発表というモビリティ界ビックニュースのあった3月あたまでした。国内の情報は皆さんたくさん目にするかと思うので、このnoteでは相変わらず海外スタートアップの情報を発信していこうと思います👐
(逆に皆さん国内情報の方が興味あるのでしょうか…🤔)

自動運転トラックInceptio TechnologiesがシリーズBで$188Mの調達

調達発表日:2022年2月28日
リード投資家:Sequoia Capital China, Legend Capital
累計調達額:$678M
会社概要昨年8月の$270M調達に続いての資金調達。3年間の開発を経て2021年末にOEMとL3貨物用トラックの量産を始めた。


マルチモーダルモビリティアプリGo To GlobalがシリーズCで$11Mの調達

調達発表日:2022年3月1日
リード投資家:ASTARA
累計調達額:$33.5M
会社概要:イスラエル発のシェアモビリティカンパニーのGo To Globalは2008年創業、現在イスラエル、ドイツ、スペイン、マルタにて、自転車や電動キックボード、モペット、自動車などを一つのアプリで借りられるモビリティのマルチモーダルアプリ事業を展開し、45万人のユーザーがいる。今回はプレIPOラウンドとして、グローバルで自動車やモビリティ事業を手がけるASTARAからの戦略出資や既存株主からの追加出資を受けた。Techcrunchによれば、Go To Globalは4月ごろにシェルカンパニーとの合併で上場するとの予定も示している。今後はtoCの事業からtoBの事業へ、つまり法人向け従業員用の移動手段としてスケールさせていきたいとする。


会員制でサブスクリプションの洗車サービス、EverwashがシリーズBで$6Mの調達

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調達発表日:2022年3月2日
リード投資家:Spring Mountain Capital
累計調達額:$11M
会社概要:2016年にアプリをローンチしフィラディルディアで事業をスタート、2019年には国内で最大規模のネットワークを築き、2020年と2021年には2年連続でa16zのMarketplace 100にランクインしている。2021年9月に初めての調達をしており、11月に機械学習による車両の分析を行うOmniX Labsを買収している。今後は個人ユーザーから法人へ、洗車からその他の車両管理へと事業を広げていく。
(アメリカにおける洗車市場は$15Bでさらに成長しているらしい)


トラックに特化したレンタル事業を行うFetchがシリーズAで$3.5Mの調達

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調達発表日:2022年3月4日
リード投資家:NextView Ventures
累計調達額:$5.6M
会社概要:2015年創業のFetchはトラックやバンに特化してアプリでいつでも好きなときに借りられるサービスを展開する。具体的には需要サイドのトラックを借りたい人向けの予約〜貸出のサービスと供給サイドの車両所有者の登録や、新規にレンタル事業をやりたい人向けのオールインワンのプラットフォームを提供している。利用者のターゲットは個人ではなく、定期的にトラックを利用するスモールビジネスのオーナー。現在U.S.の8州で展開しており、今後チームを拡充しエリア展開を進める。


自動運転のPony.aiがシリーズDの1stCloseを経て時価総額$8.5Bへ

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調達発表日:2022年3月6日
リード投資家:非公開
累計調達額:$1.1B
会社概要:バイドゥ、Google出身者が2016年カリフォルニアで創業。中国とカリフォルニアに拠点を置き、ロボタクシーとロボトラックの開発、実証を行ってきた。株主としてはSequoiaや5Y capital、トヨタが入っており、トヨタとは事業提携もしている。北京の一部エリアではBaiduに続き商用化が認められている。今回の調達も経て2022年はさらにスケールさせていく意向を示すが、昨年末にはカリフォルニアでの事故により実証を停止する一件もあり、ソフトのリコール発表もあった。


次世代の自動車輸送プラットフォームAutosledがシリーズAで$5M調達

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調達発表日:2022年3月9日
リード投資家:個人投資家(Solarcityの共同同業者Lyndon Rive 他)
累計調達額:$7.5M
会社概要:2019年創業のAutosledは、自動車一家の兄弟によって設立され、ディーラーや運送会社、個人向けにドアツードアで車の移動を行う、次世代の自動車物流プラットフォームを提供する。サービスはスケジューリングからオンライン決済、保険、リアルタイムの追跡など運送だけではなく一括で依頼でき、ディーラーの負担を大幅に軽減。今回調達の発表とともに、元テスラでCleanTech領域で$400M以上を調達するPalmetto Clean TechnologyのCOOも務めるLeon KeshishianがCEOとしてジョインし、位置情報サービスMapAnythingをSalesforceに売却したJohn Stewartもボードメンバーに加わったことを公表。


おまけ:ドイツのマイクロモビリティシェアリングTier、SpinをFordから買収

昨年10月の調達ニュースでも取り上げていた、ドイツのベルリンに拠点をおきヨーロッパや中東を中心とする150以上の都市で電動キックボードなどマイクロモビリティのシェアリング事業を展開するTier Mobilityが、北米を中心に同様の事業を行うSpinをFordから買収(Spinは2016年に創業、2018年にFordが$100Mで買収)。Tierはここのところ買収を繰り返しており、最近だとSpinの他にもWindのイタリア子会社やシェアサイクルのNextbikeもある。今回の買収も含め、車体数は30万台を超え、展開都市は520都市と世界のオペレーターの中でも最大規模になっている(Birdで320都市、Limeで200都市)。Spinと手を組むことで北米進出を本格化し、シェアリングサービスの普及と同時に充電インフラの設置も広げていく。


それではまた次回👋





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