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10月の海外モビリティスタートアップ資金調達

こんにちは。ミナミインキュベートのゆいぴです🚘。
このnoteでは、国内外のモビリティスタートアップ情報を発信していきます(現状は海外のモビリティ関係のスタートアップの気になった調達ニュースですね…そのうち領域を広げたり、内容の色を変えたりすると思います…ご要望ももしあれば是非参考にさせて頂きます)

11月になりました🍁。
月次で配信する、モビリティニュースです。みなさんがモビリティスタートアップの最新動向をゆるく振り返ることができる記事を目指しています。

10/1 自動車修理工場のDX化、AutoLeapがシリーズAで$18Mの調達

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投資家(リード/フォロー):Bain Capital Ventures / Threshold Ventures
累計調達額:$24.3M / シリーズA
会社概要:2019年創業、トロントに拠点をおくAutoLeapは自動車修理業者のDXを進める。見積もりから請求書作成の自動化、営業とマーケティングのCRM、アプリでのスケジューリングや顧客コミュニケーション、レビュー機能、技術者の管理機能などがあり、修理業者の収益Upに貢献している。

10/5 インドのバスデジタル化、ChaloがシリーズCで$40Mの調達

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投資家:Lightrock, Filter Capital / WaterBridge Ventures、Raine Venture Partners
累計調達額:$47M
会社概要:2014年設立のChaloは、インドの21都市で2500台のバスを運行し、リアルタイムのバス情報の把握が可能なアプリを展開。また、アプリとICカードでキャッシュレス乗車も可能。2021年7月までに700万DL。インドにおいてバスは主要な公共交通手段だが、料金支払い手段や運行状況などにおいて顧客体験の満足度は低いなど課題は大きく、Chaloのサービスでスムーズな通勤が可能になるという。

10/5 元テスラのCIOの自動車小売りプラットフォームTekionがシリーズDで$250Mの調達

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投資家:Durable Capital Partners, Alkeon Capital
累計調達額:$435.1M / プレ時価総額 $3.3B
資金用途:国内外のエリア拡大、開発、CS、OEMパートナー連携
会社概要:Tekionは、テスラでCIOを務めたJay Vijayanによって2016年カリフォルニアで設立された。自動車の小売り市場において、ディーラー、メーカー、顧客をビックデータと機械学習を活用した一気通貫クラウド型のSaaSプラットフォームAutomotive Retail Cloud(ARC)で繋ぎ、顧客のパーソナライズ化も含めてシンプルな連携を可能にする。現在39州のディーラーで導入され、カナダにも展開を始めている。

10/6 通学用の移動サービスを提供するZūmがシリーズDで$130Mの調達

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投資家:SoftBank Vision Fund / Sequoia Capital, BMW i Ventures
累計調達額:$201M / プレ時価総額 $800M
資金用途:1万台のEVバスなど車両投入(現在の所有車両は1000台、2025年までにEV100%を目指す)、エリアの拡大
会社概要:2015年カリフォルニア発のスタートアップ、Zūmは通学する児童向けに安全で効率的で信頼できる移動サービスを提供する。バスのスケジュール管理、最適ルート、ドライバーネットワークなどで効率化を進める。すでに4つの州で4000校と提携しており、今後8つの州での展開を予定しているなど積極的にエリア拡大を進める。

10/19 創業2年目のドイツのデリバリーGorillasがシリーズCで$1Bの調達

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投資家:Delivery Hero / Macquarie Capital, MSA Capital, Thrive Capital, Tencent...
累計調達額:$1B / プレ時価総額 $2.1B
資金用途:採用、マーケティング、開発、U.S.展開
会社概要:2020年5月にドイツで創業し、ローンチからわずか9ヶ月で時価総額$1BとなったGorillasは注文から10分以内に生鮮食品を届けるデリバリー。現在、180以上の倉庫を運営し、アムステルダム、ロンドン、パリ、マドリード、ニューヨーク、ミュンヘンなど、9カ国55都市以上に展開している。ギグワーカーだけでなく自社の配達員も雇用するなど他社との差別化を図っていたが、急速な成長の中で待遇面などを巡り社員との衝突もある。

10/19 マイクロモビリティ事業者向けプラットフォームZobaがシリーズAで$12Mの調達

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投資家:NTTVC / CRV
累計調達額:$15.5M
資金用途:インドや南米など新市場への進出、CS/Sales/マーケなどの強化
会社概要:2017年、ボストン発のZobaは、独自のAIを使った需要予測と最適化(車両配置、ダイナミックプライシングなど)でマイクロモビリティオペレーターの収益性をあげるプラットフォームビジネスを展開。欧米を中心とした世界150都市のオペレーターに導入され、ライド数の増加、オペレーションコストの削減、地域での受容に繋がっている。データはオペレーターから提供される過去の利用やメンテナンスのデータだけでなく交通状況や気象などの都市データも収集、利用している。

10/21 駐車場オーナー向けフルスタックオペレーターAirGarage、 シリーズAで$12.5Mの調達

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投資家:Andreessen Horowitz/ Founders Fund, Floodgate, Abstract Ventures
累計調達額:$14.8M
資金用途:新たなソフトウェアとサービスの開発(個人所有車以外への拡大、ナンバーの登録で自動支払いが可能な仕組みなど)
会社概要:AirGarageは駐車場不動産オーナー向けに看板の設置から料金の回収、駐車場の管理を担うサービス提供をしている。2017年にPtoPの駐車場マーケットプレイスに始まり、コロナ禍で都市部のオーナーに移行。通常オーナーは管理者を通して場所を運用し収益分配も不透明であるが、これを透明化し、オーナーへの還元率も高めている。また、収集したデータを活用したダイナミックプライシングにも取り組む。現在は30の州で展開。

10/25 ベルリンの電動キックボードレンタル、Tier MobilityがシリーズDのファーストクロージングを$200Mで行う

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投資家:SoftBank Vision Fund / White Star Capital, Novator, Mountain Partners...
累計調達額:$647.2 / プレ時価総額 €1.5B
資金用途:買収や戦略的投資、ヨーロッパと中東でのエリア拡大
会社概要:Tierは2018年設立、ベルリン発のマイクロモビリティシェアリングサービスを運営する。現在は16カ国、150都市で13.5万台の電動キックボード、電動自転車、電動バイクを扱う。1つのアプリで異なる3タイプの乗り物を提供するマイクロモビリティのプロバイダーとしてはヨーロッパ初。電動キックボードのシェアリング領域としては、Bird、Dott、Lime、Voi、Windなどいくつも事業者が存在するが、各都市では1都市あたりの事業者数を制限する動きもある。

10/28 E-BikeのDtoC、Rad Power BikesがシリーズDで$154Mの調達

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投資家:Fidelity Management and Research Company / T. Rowe Price, Vulcan Capital...
累計調達額:$329.3M
資金用途:プロダクトと技術開発、新たな配送センターの開設など
会社概要:Rad Power Bikesは2007年設立の北米を代表するE-BikeのDtoCブランド。35万人近い顧客がおり、ユーザーの声やデータを参考にした車体開発やロビー活動が可能。急速に成長するE-Bike市場で安定の立ち位置を築きつつ、拠点を着実に増やしている。

10月の気になった資金調達ニュースは以上になります!
10月ニュースはなんといってもGorillasの創業2年目で時価総額$3Bというのがインパクト強かったですね…。。Zobaの事業なども今後日本でマイクロモビリティのシェアリングがより増えて定着すると増えてきそうな領域なように思います。

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