【成功5】最低限の知識 (5)良い悪いはない 『大衆から抜け出すために』
マガジン「城北忠明の成功ルール(真実の成功法則)」の第5回です。全27回が順番に続きますので飛ばさずにお読み頂ければ幸いです。(初めての方は自己紹介からご覧下さい)
最低限の知識の2番目は、「すべての物事に良い悪いはない(=必ず両方の側面がある)」という内容です。
これも以前から何度も繰り返し言い続けていることですが、これを理解しなければ大衆的思考から抜け出すことができないと言ってもいいほど、非常に重要な話になります。
というのも、あらゆる思想や考え方がそうだと思うのですが、世の中に溢れる情報やメッセージ、人々の発言などを見ていると、「これは良い、あれは悪い」「こちらが正しい、あちらは間違ってる」のオンパレードなのです。
つまり、誰もが自分が正しいと考え、主義主張ばかりが延々と繰り返されて終わりがない世界・・・
多くの人がそのようなものに影響を受けて振り回されているのですが、この世界を選択し続ける限りは平穏が訪れることはありません。
なぜこんな世の中になるのかというと、誰もが自分しか見えていないからです。自分にとっての正しさが絶対で、他の人にとってもそれが正しいと思い込んでいる・・・
そして、このように自分の視点、自己利益でしか考えないからこそ物事全体の本質も見えません。
もしかすると、これは前にお話しした “何も考えていない状態(思考停止)”よりはましだと思われるかもしれませんが、実際にはその正しさというのも、他人の意見に影響されているだけということが多いのです。
また、本人が自分の正しさや正義に固執してしまっている分、簡単には変えることができないという意味では、こちらの方がやっかいな状態だとも言えます。
いかに自分の正しさを正当化するか?
いかに他人の間違いを立証するか?
そんな「争い」や「競争」の世界で生きることを自分で選択している・・・
だからこそ誰もがストレスが溜まって他人を攻撃しては疲弊し、「平和」や「幸せ」という世界からどんどんかけ離れていくのです。
◇ ◇ ◇
それでは、どうすればいいのか・・・
まず最低限、ここで理解して頂きたいことは、「すべての物事にはプラスとマイナス、両方の側面がある」という認識をすることです。
繰り返しますが、これは “すべて” の物事に当てはまることです。
あなたが「良い・正しい」と思っているものの中にも必ず「悪い・間違い」となる部分がありますし、その逆もまたしかりです。
例えば、楽してお金が入ってくるのが幸せだと思う人もいれば、努力して頑張って結果を得ることにこそ価値を感じる人もいます。
投資でも、リターンが大きければリスクも大きいという両側面がありますし、同じ投資をしていても儲かった人もいれば損したという人もいます。
あなたが間違いだと思っていることを正しいと考えている人がいるように、ポジティブとネガティブ両方の価値観を持っている人が必ずいます。どんなに素晴らしい良い人であっても、世界のすべての人から好かれることはできません。
食べ物でも必ずプラスの働きとマイナスの働きがあり、いくら身体に良いものでも食べ過ぎるとマイナスにもなりますし、逆に、身体に害でしかないタバコでも、吸っている人からすれば気分が落ち着くというプラスの側面はあるでしょう。
合理的に考えればやるべきではないギャンブルでも、日常では味わえない快感を感じたり夢を見られるという側面がありますし、もっと極端に言えば、殺人や犯罪でさえもそれを正しいととらえる人や文化・時代があります。
国や文化が異なれば正しさも変わるように、これが絶対的に正しいなんてものはありません。
他にも、何らかの環境や状況に対して「良い悪い」の判断をしている人も多いでしょう。
大きな借金があったり生活に困窮するほどお金がない、大病を患って身体にハンデがあるから自分は不幸。その一方で、裕福な家で育って家庭環境に恵まれてる人や容姿端麗に生まれた人が幸せでうらやましい・・・
ただ、身体的なことは別として、私自身もこの例で言えば “悪い部類に入る環境” だったかもしれません。
しかし、それを特に悪いと考えたことはありません。
とは言え、良いと考えていたわけでもないのですが、それはここでお話ししている概念を理解していて、「何かを良い悪いと判断すること自体に、意識を向けていなかったから」です。
これは知っておいて頂きたいことですが、実際には、大きな成功をする人ほど、過去に大きな失敗を経験したり過酷な環境であった人が圧倒的に多いのです。
病気や怪我、大きな借金やトラブル・・・
「それがなかったら今の自分はない」「必ずしも不幸な出来事とは思えない」というような人はたくさんいます。もしかすると必須条件と言ってもいいほど、成功するためのプラス要因かもしれません。
すべてを失うような経験は私にもありますが、それはそれで新しいスタートを切れるという意味で、人生の面白味はあります。
昔、ある会社の人事担当をしている人に、「(面接では)その人の最大の失敗体験と、それをどう乗り越えたのかを聞けばいい」とアドバイスしたこともありますが、それくらい、大きな失敗を経験した人は人生に深みがあります。
・・・逆に、裕福な家で生まれて小さい頃から恵まれて育った人が社会に出ると、思い通りにはいかず何もできないというケースがよくあります。今まで何もしなくても必要なものが手に入っていたために、自分自身で何かをしようと考えたことがないからです。
これは最初から “自分の力で生きざるを得ない環境” にあったのか、“いつでも誰かに助けてもらえる、守られている環境” だったのかの違いです。
家庭環境に恵まれていなかった人ほど、世の中を冷静に見ていて鋭い感性を持っていることが多いのですが、それは、それこそが生きるために必要な力だったからです。
(※だから、そのような人は後々になって人の気持ちを察知したり気遣いできたりします。逆に、甘やかされて育った場合には、現実が見えないために他人を理解せず自己中心的になったりして社会でも通用しなかったりします。私も妻も、普通の生き方はしてこなかったので人が気づかないことに気づくのだと思います。子育ての際にも考えておいた方が良い点でしょう)
このように、一見マイナスに見えることこそがプラスに転化するための重要なファクターになることはよくあります。
正直、私自身も、家庭の問題や大きな失敗がなければここまで本気になって人生のスタイルを変えようという気にはならなかったはずです。普通に働いて普通に食べていければそれで十分に満足していたでしょう。
◇ ◇ ◇
改めてここで伝えたいのは、「どんな物事でも絶対的な良い悪いはない」ということです。
何らかの正義や正しさを主張する人はたくさんいますが、その人が逆の環境や立場になればどうでしょうか?自分の命や家族の生活がかかっていてもその主張が変わることはないでしょうか?
・・・だからこそ、その人の立場や事情を無視して一方的に「良い悪い・正しい間違い」を言っても仕方ありません。
100%プラスだけのものなんてなく、良い悪い両方あって当たり前であり、どちらでも言うことができる。絶対的な答えはなく、人それぞれのジャッジがあるだけ・・・
そして、その中であなたが考えなければいけないのは、そんな二元論で争う世界から一歩外に抜け出して「あなたは何を選択するのか」ということです。
誰かが言っている正しさは関係なく、だからと言って何かを批判することもなく、いつでもニュートラルなポジションで、“ただ選べばいい” のです。
この成功ルールの冒頭でも「人生とはただ選択すること」と言いましたが、人生にはたくさんの選択があって選択の連続であり、その選択の1つ1つに執着しても仕方がありません。
だから、“ただ” 選択することだと言っています。
「AかBのどちらを選ぶか」という時に、Aを選んだからと言ってBが間違いということにはなりません。“ただ選択する” というのはそういう意味で、どちらが正しくどちらが間違いではないということなのです。
(※それでも「絶対的な正解や正しさ」を求める人がいますが、そのような人ほど、こうした方がいい・これはすべきではないというようなメッセージに影響を受けがちです。それは言い換えると、答えをくれる人=「依存する先」を探していることになるので、簡単に操作されやすい典型的な大衆思考と言えます。
さらに、自分以外の正解を探し続ければますます自分で考えることをしなくなりますし、その正しさを他者に押し付けようとする人もいるかもしれません)
なお、私の中には、「こうしなければいけない」「してはいけない」というものは特にありません。正直、(人を傷つけたり陥れたりすることでなければ)誰がどんな選択をしても自由だと思っています。
だからこそ、誰かが何かを良い・悪いと言っていたとしても、それはあくまで1つの意見であり、その人の個人的見解だととらえるだけで、特に影響されることがありません。
世の中のほとんどのことは「何でもいいし、どうでもいい」というのが答えであり、すべては人それぞれの自由意志で決めることです。究極的にはそう思えるからこそ、物事や他人に執着することもなく許容できる幅も大きくなるのです。
結局、何かにこだわっている人は、自分の中にあるその部分が気になっているから他人のその部分が気になるだけです。自分の中にこだわりがなければ、他人のことも許せるようになるのです。
★ポイント5=「すべての物事には両方の側面がある」
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