見出し画像

「ヨリを戻す」だなんて、今日まで考えていなかった

2019年9月12日。僕は元カノとヨリを戻そうかと考え始めていた。

「ヨリを戻そう」

それは相手の意思を無視するような発言に聞こえるかもしれない。しかし、そうではない。あくまで僕の願望であり、それが実現可能かどうかはもちろん相手次第であった。


「M」と付き合っていたのは10年近く前だろうか。別れてから互いに連絡を取ることはなかった。それは現時点においても、である。

10年近く連絡を取っていない相手と「ヨリを戻そう」なんて考えてる僕のことを、あなたは「気持ち悪い」「やばい of the year 2019」「令和に現るMMK(モンスター元カレ)」などと思ったかもしれない。

いや、違うのだ。できれば最後まで読んでほしい。三十路を超えた何者でもない僕の過去と現在、そして未来について。

あなたの時間を少しだけ僕にいただけないだろうか。


Mとの出会いは友人の紹介だった。そこには3人の女の子。年上のNと年下のR、そして同い年のM。関わっていくうちに心惹かれたのがMだった。

Mは一言で表せば「真面目」。なにかと理由をつけて学校をサボりまくる僕とは正反対のタイプだった。だからこそ惹かれたのかもしれない。

真面目で優等生な彼女は当然のように教師からの人望は厚かったが、逆に生徒たちからはその真面目さが仇となり「私たちとは違う存在」のような目を向けられ孤立していた。

もしかしたら、僕はそんな彼女の状況を知り、初めは「同情」していたのかもしれない。しかし、気づけば彼女のことを考える時間は増えていき、それが「好意」という感情だと自覚するに至るまで、そう時間はかからなかった。

思い返せば僕がどうやって彼女との距離を縮めて付き合ったのかは覚えていない。必死だったんだろう。自分と正反対のタイプな彼女に振り向いてもらうために。

晴れて、僕らは付き合うことになった。その瞬間、変な話であるが「幸福感」というよりは「達成感」の方が強かった。ゴールテープを切ったような感覚。これから新しい関係が始まるというのに、どこか満足してしまっていた。

彼女は僕の好みに合わせて変わっていった。長かった髪の毛を肩まで切って、デートの待ち合わせ場所には僕好みの格好で現れた。

僕の何が良かったのかは依然として不明なままだが、好きでいてくれたのだとは思う。そのことには今も感謝しているし、同時に申し訳なさも感じている。

交際してからどれくらい経った頃だろう。僕はバイトや友人との交流が楽しくなっていた。彼女に対してはこれまでと変わらない態度で接していたつもりだったのだが、彼女はそんな変化を察して不安を抱いていたのかもしれない。

終わりはあっけなく訪れる。彼女とケンカをしたのだ。原因は僕が連絡をしないからだった。彼女からの連絡には小まめに返していたので、自分からする必要性を感じていなかった。

学校から帰るのは常に一緒だったのに「しばらく1人で帰る」と告げられた。若かったのだ。僕もその態度に反発し、連絡を取らなくなった。そうして気づけば今に至る。

最近になって彼女のことを耳にする機会が増えた。しかしながら僕は彼女に連絡する手段がなかった。そんな状態だったのだが、僕は今日、彼女とやり直したい気持ちに駆られていた。











ついにリリースされるのか!!延期に次ぐ延期で存在を忘れかけてたわ!!


そんなわけで11月に僕は彼女、高嶺愛花にアプローチをしようかと思う。

当時、先に飽きた友達からソフトを借りてやっていたのだが、確か1日に1回しかメールできないシステムで、相手からのメールに返信してるからOKだと思っていたら


「なんでそっちから連絡くれないの!」


みたいにキレられた僕はニンテンドーDSをそっと閉じて友達にソフトを返した。

ゲームの中くらいゆるりと恋愛させてほしいものだ。きっと今回も途中で飽きるとは思うけど。

長々と愛花ちゃんとの想い出を語ってしまったが、ここまで読んでくれたあなたは思っただろう。


時間を返せ!!このキモヲタ野郎が!!


いや、本当にね。悪気しかない。ふざけ過ぎましたわ。申し訳なさでいっぱいです。今は読んでくれた優しいあなたの幸せを祈るしかできません。お付き合いありがとうございました!

それでは最後にこの曲を。モーニング娘。で「女と男のララバイゲーム」


この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この文章をお読みになられているということは、最後まで投稿内容に目を通してくださったのですね。ありがとうございます。これからも頑張って投稿します。今後とも、あなたの心のヒモ「ファジーネーブル」をどうぞよろしくお願いします。