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密やかな恋、第二章(詩)

ぱっと見れば答えがわかる
自分の才能に酔いしれて
得意げだった少年時代

今じゃもう見る影もなく
凡庸で愚直な一般市民
足をひきずって家を出る


満員電車に揺られながら
思い出すのは君の言葉
意味深な単語の羅列に

何かを見たような気がして
頭の隅で転がしていく
鈍った頭を呪いながら


だけど気づいたよ、君の寂しさの理由
そうなるともう後戻りはできないと
階段を駆け上がって息せき切って


ぱっと見れば答えがわかる
かつての才能を呪うけど
今見てみれば立派な武器だ

君の孤独を解き明かして
誰かに捨てられ傷ついた
その答えに導かれるように


疼き出したのは僕のかつての傷で
そうなるといてもたってもいられなくて
文章を組み立てて思いを込めて


いつも優しさをくれたその理由 
知っていたのにわからなかった
君はいつだって一人で泣いていた

その心に今から手を伸ばすよ

だからどうかこの手を取って
もう二度とさよならと言わないで

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