映画館という空間
映画館。
子供の頃は数える程しか行かなかったから、かなり特別感のある空間だった。
田舎でこんなにポップコーンの香りを嗅ぐことができるのは映画館くらいのものだ。
普段、テレビでCMを観ていてもなんとも思わない来季公開の映画。
映画館で予告を観ると途端に魅力的に見えてくる。
次は絶対行こう、と思う(大抵行かない)
大人になってからは、行こうと思えばいつでも行けるようになった。お小遣いをやりくりして、ポップコーンとジュースを買うか悩まなくてもいい。
大学生の時、大手シネコンでバイトをしていた時期がある。
ポップコーンの匂いは憧れから労働の合図になった。
しかし悪いことばかりではなく。
バイトの後に映画は観られるし、ポップコーンは社割が効いた。
何より、映画に対してのハードルがかなり低くなったように思う。
もぎりの仕事をしていたから、いろいろな出会いもあった。
ジブリ映画に感動していたヤンキーみたいなグループとか。
毎日のようにくる映画好きの人とか。
期間中毎日仕事帰りに応援上映を観にくるお姉さんとか。
プリキュアの上映中に爆睡する親は結構いた。
そんなこんなで、普段は交わらないだろうなっていう人たちが
集まる空間なんだなって。
私にとって映画館は、
日常で非日常で、よくわかんないけど楽しい所ってことで。
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