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【詩】ドキドキの詩を聴いてくれ

生活にいちいち感じたり難しがったりする訳にもいかなくて、ぼくらの日々は自動化される
それにつれてイノチがどうもコチコチするから、身も心も薄く乾いた感じ

「コリャヤバいよ」っていう第六感のお告げを受けて、布団の中で単純な生命現象としての自分を探す
子どものころしたようにコロコロ丸まって枕に耳をつけてみる

  そうやって日暮れまで遊んだ記憶を染み込ませながら、
  心臓の音を聴いていたあのきらめきに満ちた日々

貧血かもしれないけど、今も全身の血管を血が駆け巡っているのを知識としては知ってる
そのはずなのに、聴こえてくるのは頭の中の声ばかり
いつからこんなにうるさくなった頭の中もこの人生も

そんなこと考えてたら眠れなくなるから、全部忘れて愛してるってつぶやいて頭の中を黙らせて

  飛ぼうとしてもうまく飛べない夢を見た

今目の前にいるあなたも、昨日はそんな夜を過ごしただろうか
そう思い致せば少しドキドキして胸の奥で心臓が収縮と弛緩を繰り返してあることがわかる
と同時に、あなたの働き詰めの心臓と寝不足の目に感謝したくなる

・・・それを言ったら変な人だなぁ
というわけで口から出たのが
「おつかれさまです」
だった
というわけでございます

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