見出し画像

初恋の記憶、大切な場所。

17歳✨Seventeenという響きに憧れていた。

17歳になったら……

いろんな夢があった。そのひとつに恋をしたい!

そして、私は恋をした。

✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ 

【喫茶店】

男の子と喫茶店に行くのは初めて…そんな私に

「これからは 僕が喫茶店に連れて行ってあげるから一緒に いっぱい行こうな」

初デートの日 どこに入ろうか お店のショーケースをいくつか見て回った。暑い夏、涼し気な 氷に目がいく。
一際目立つ 氷を発見!(わぁ~綺麗やなぁ) 
私の目の輝きをキャッチした彼は
「美味しそうやな、ここにするか」2人は喫茶店に入った。

「トロピカルフラッペとコーラ」

私だけ?氷を食べるのは……。何だか気が引けた。 ブルーベースに虹色のシロップ がかかった氷に美しく盛られたフルーツ、崩すのが勿体ないぐらい。

「全部食べれるかな……」

「食べれるよ。残ったら僕が食べてあげる」

どこから食べようか、、考えながらも楽しい。
ストローをくるくる回しながら じーっと私を見ている。

「美味しそうに食べるよなぁ」

(そんなに見られたら恥ずかしいわ)

八分目 食べたところで、さすがに頬まで冷えてきた。

ふぅ〜、「もう無理かも」

最初の あの美しい氷の姿は見る影もなく溶けていた。

「食べてあげよう。うん美味しい、これ頼んで正解やったな!」

私が何度も口に運んだスプーンで、残りを食べてくれた……。ドキドキした。
(まだキスもしていないのに……)

それからもデートの度にいろんな喫茶店へ連れて行ってくれた。彼は大抵コーラを頼み 私には好きなものを、と。スイーツ大好きJK、そこは意のままに甘えた。

「コーラでいいの?」

「僕はコーラが飲みたいんや。この店はレモンが入ってる、当たりや。美味しいで」

ひと口飲んでみた「美味しい!」  レモンマジック! 

はじめて、、は いちいち感動の連続。

彼は私を友達に紹介したいと、そして自分も私の友達に紹介して欲しいと頼んできた。

ある日 待ち合わせの場所に行くと数台のバイクのライトにぐるりと囲まれる。(怖い…) ドラマさながらの光景。しかしメットを取ると普通の男子高校生。ほっとした。

「こんばんは」1人ずつ挨拶をする。彼の趣味はバイク。ツーリング仲間。というと、めちゃくちゃカッコイイ人を想像するかもしれないが 彼のお顔は塩でもなく醤油でもなくポン酢顔のメガネ君だ (好きな人はスキな顔)

そして私も友達に”彼氏”と紹介をした。

普段はシャイなのに愛情表現をストレートにしてくれる彼とは対照的に 私はなかなか好きと恥ずかしくて言えなかった、可愛げの無い女の子。

どうしても『すき』と言わせたかったのでしょう。

いちごは好きか?

『すき』 

ケーキは?

『すき』

いくつかの『すき』 を言わせた後 決まって最後に 

僕のことは? と聞く。

『すき…』というと満足気に照れていた。

いつも同じパターンだと そろそろ ”僕” が来るな!と手前でおかしくて吹き出してしまう。小さな駆け引きに笑いが止まらなかったりもした。

私の心の声もちゃんと届いていたかな。

この夏はあなたへの想いで溢れていた。


ー    蝉が鳴いている、熱い夏はまだ続く   ー



✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ 


桑田佳祐 「明日晴れるかな」


    ☆最後までお読み下さりありがとうございました☆



出会い編・初デート編 はこちらのマガジンから



この記事が参加している募集

熟成下書き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?