主観の肯定
メンタルコーチングを通じた対話をはじめて早一年。起業家、経営者、スタートアップの方を中心に、60人以上、計200時間以上の対話を重ねてきました。
一人ひとりの世界の捉え方は千差万別
対話をしていると、全く同じ現象が外世界で起こったとしても、一人一人の内側で起こっていることが千差万別であることに驚く。類似した認知や思考のパターンはあるものの、思考の構成や、そこに至った物語はユニークである。そこに対話の面白さを感じる。そして、悩みや葛藤に触れていく中で、次の様な仮説が生まれた。
「ほとんどの苦しみは、自分の主観を否定する事で生まれるのではないか?」
そもそも、主観とはなんなのか?
主観とはなにか?
仏教的には、本質的には全てものは存在ぜず「空」だと唱える。他との関係なしに独立して存在するものなどない。
例えば自己紹介。
自己紹介で自己だけを紹介することはまずない。
「両親は日本人。アメリカで生まれ、今はIT企業で働いています。趣味はカラオケです。」
見ての通り、自己紹介は全て環境や他者に関する説明の連なりである。
この様に紐解いていくと、主観とは個々人が生まれてから今まで重ねてきた「ユニークな物語の中で授かり培った思考や認知のクセ」である。生まれた時代、コミュニティ、国や星。家族や先祖から受けついだDNA。それが時系列で連なることで主観は形成されていく。
苦しみは主観の否定から生まれる
不本意で痛みの伴うイベントは、ネガティブな主観を形成する。
「もっと素敵な親だったら、いい人生だったのに・・・(親ガチャ)」
「あの時こうしていれば・・・(後悔)」
そして、多くの人はその時に感じた不快な主観にフタをして、前に進もうとする。
「親はクソだけど、とりあえず頑張るしかない・・・(親ガチャ)」
「あの失敗さえなければ・・・でもしょうがない・・・(後悔)」
根源的には自分の主観(物語)を肯定できていないため、無意識では後悔の念が残る。
そしてこの主観の否定が後々、人生を生きづらくしていると感じる。
主観を肯定する
生まれてから積み重ねてきた物語は、不可逆であり個人の力で100%はコントロールできない。
自分の紡いできた物語を肯定する。つまり、これまで自分を構成してきた全ての関係性を受け入れること。嫌な経験も、良い経験も、生まれた時代も、国も、星も、全てありのままを否定せずに受容すること。そうするこで、多くの苦しみはなくなると感じる。
快も不快も、否定せず、ありのままを受け入れ、それらの体験をただ感じて味わうこと。一時的には苦しい瞬間もあるかもしれないが、全ての関係性をありのまま受け入れると、後悔なく清々しく人生の最期を迎えられるはず。
当てもなくnoteを書き出したら、仏教の学びと同じ様な結論になりましたとさ。w
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