見出し画像

当事者の声を聴き続けて20年、ひきこもり支援とは何かを問う1冊

『「ひきこもり」から考える―<聴く>から始める支援論』
石川良子/筑摩書房
858円(税込)

 「語る」ことと「聴く」ことはセットになって初めて成立する――。ひきこもり当事者らの集いに20年にわたり参加し続けている松山大学教授・石川良子さんは、そう語ります。そのうえで、「聴く」ことの重要性とともに、ひきこもり当事者が抱える「語れなさ」に注目した本書。たんなるひきこもり「支援マニュアル」ではなく、ひきこもりにおける支援とは何かを掘り下げる1冊をご紹介します。

* * *

 本書の著者である松山大学教授・石川良子さんは、ひきこもり当事者らの集まりに参加するなかで約20年、当事者の声を「聴く」ことを続けてきた研究者です。本書はその「聴く」を切り口に、支援のあり方を論じています。

 石川さんは「語る」ことと「聴く」ことはセットになって初めて成立するものと指摘します。

ここから先は

603字

日本で唯一の不登校専門紙です。月2回、計20本程度の記事を配信します。

『不登校新聞』note版

¥835 / 月 初月無料

日本で唯一の不登校専門紙です。創刊前年の夏休み明け前後に発生した中学生の自殺等をきっかけに、「学校に行くか死ぬかしないという状況を変えたい…

こちらのマガジンを購読すると、月2回不登校に関するインタビューやコラム、最新ニュースなどを読むことができます。

『不登校新聞』note版

¥900 / 月 初月無料

日本で唯一の不登校専門紙です。創刊前年の夏休み明け前後に発生した中学生の自殺等をきっかけに、「学校に行くか死ぬかしないという状況を変えたい…