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アイカギ

あなたがくれた銀の鍵
突然すぎて耳が火照ほてった
 
おそろいなんてできなくて
でもおそろいが嬉しくて
 
でも唯一のおそろいも
今日でおしまい
 
あなたのいない静かな部屋は
もうこれで何度目かしら
 
あなたのいないこの部屋は
あなたの香りで満ちている
 
あなたはいないはずなのに
あなたを近く感じてた
 
わたしはずっとこの部屋で
あなたを感じあなたを待った
 
部屋はあなたのものであふれてて
わたしのものはこの鍵ひとつ
 
あなたにもらった唯一だけど
手を離れればあなたのものね
 
そろわなかった
おそろいね
 
最後になってそろうなんて
わたしたちへの皮肉みたい
 
もうここには戻らない
ドアをひらくことはない
 
だからもういくね
 
さようなら
 
 
鍵は私の指から離れ…
あなたの部屋で小さくないた
 

 これはフィクションです。
実在の人物・団体・商品とは一切関係ありません。

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