宵の口
夜更け。
ソファーでスマホを見ている女性。
「何か急に…
アイスの口になった…
無性に…
アイスが食べたい!
…アイス…
…買いに行こう!」
女性は…
ルームウェアにパーカーを羽織り、
近所のコンビニへ。
♪ピポピポ~~~
♪ピポピポ~~~
……。
「ありがとう~ございました~」
「結局……
唐揚げ…買っちゃった…
……
アイスの口…どこ行った?
……
急に…
唐揚げの口になっちゃったよ…
……
でも唐揚げ…美味しそう…
……
缶チューハイ…買っちゃった…
……
唐揚げの口…
には、アルコールだよね…
……
どれ帰って…
……
月……綺麗だなあ……
……
人通りもないし…
飲みながら…
……
さすがにちょっと…あれか…
……
バス停……
ちょうどいい椅子…
……
ヨイショ……
ここで飲もう…
……
プハッ!…うまっ!…
……
どれどれ…
……
ひとつ…モグモグ…
サイコーー!
……
グビッ…
クハー!
……
月夜のバス停で飲むなんて…
これは…
癖になるかも…
……
あれ?なくなった?
……
シメは…デザートだよね…
……
…アイス…
アイス食べたい…
……
また…アイスの口になった…
……
アイス買いに行こ~う♪」
コンビニへ戻る。
♪ピポピポ~~~
♪ピポピポ~~~
……。
「ありがとう~ございました~」
「結局……
ポテト…買っちゃった…
……
私のアイスの口…どこ行った?
……
また急に…
ポテトの口になっちゃったよ…
……
缶ビール…買っちゃった…
……
ここまで来たら…いいよね?
……
ヨイショ……
またここで…
……
プハッ!…うまっ!…
……
どれどれ…
……
ひとつ…モグモグ…
サイコ~~!
……
……静かな街並を肴に飲むの…
い~ね~~♪」
「ちょっといいですか?」
「は~い~?」
「巡回中の者ですけど、
ご近所の方ですか?」
「は~い~♪」
「こんな夜更けに、
こんなところでお飲みになって、
大丈夫ですか?
ちゃんと帰れます?」
「は~い~♪
でえじょうぶで~す♪
まだ~酔いの口なので~♪」