たまに映画は四度観る(日記)

 日記を書く。なお、書いている途中で通勤電車を降りたので後半は昼休みに書いている。
 昨日はやや遅めの時間に映画を観てきた。再上映している作品で、公開当時にそれはそれはもう心を揺さぶられてしまって、当時3回観に行った。昨日で4回目だった。やはり最高であった。興奮で眠れなかったことは推して知るべしである。

 映画館にはたまにしか行かない。
 ごくたまに観てみたいなと思う作品があって、よしと決心して観に行き、しかし、行くと「ああこれも観たいな、あれも観たいな」と予告編でわくわくする。予告編ってなぜあんなにも、観たくなる作りになっているのだろう。楽しい。でもすべてを観るにはいろんなものが足りない。体力とか。
 根本的にはインドア派なので、腰が重い。映画館に非はない、私の腰が重すぎるのだ。なにしろ映画館だって家の外へ出るのだから当社比ではアウトドアである。真のアウトドア派に張り倒されそうな理屈だ。しかし家で見るかといえばそうでもなく、やはり映画館で2時間ほど、ほかに何もない空間でただ作品のみに集中するのが楽しいのだと思う。

 お話には基本的に集中したいと思っている。
 だから、アルコールを入れて本を読むことはないし、舞台を見にいくにも映画館へ入るときにもあまり利尿作用のある飲み物は取りすぎないように留意する。生理現象に負けて離席するのも、集中力が削がれるのも絶対に避けたい。酔いの回ったふわふわした頭で、物語の仔細を受け取り損ねることを、恐ろしいとすら思っている。
 映画館でも舞台作品でも、また趣きは違うけれどライブイベントでも、ほかの情報からその空間だけ切り取られて物語に没入する間、私はただそれだけのことを考えて、物語のしもべになって室内を漂っている。

 観たい映画がまた公開される。今度は見にいくつもりだけれど、さらにその次はどうなるか分からない。だけどなるべく観たいなと思っている。

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