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041話:本藍染革のためのクリーム

藍染の革には、本藍からできたネイビーのクリームを。

こちらで、紹介した本藍染熊コードバン、藍染をネイビーのクリームで補色するのは勿体無いですよね。江戸時代の完全天然伝統技法で染めた革が靴クリームの色になってしまうので。

こちらのクリームに関して、ちょっと頭きた出来事が最近ありました!それはこちら🔽

藍染用のクリームとして一般販売されていました。もともとは、藍染革と藍染の黒桟革(紹介は、こちらと、こちら)を使っていた方からの声として、「せっかく藍染なのに、補色できなくて、こまってる。一般のクリームじゃなくて、藍染のクリームが欲しい」って声を受け、ZinRyuが開発したレシピが元

こんな感じで、本藍染の黒桟革製造もとの坂本商店さんにも教えています。

単に藍染革好きなみんなの手入れの悩みに応えたいと思って開発して色々なひとに提供したのに、断りなく商品化されるのは興ざめですね。

でも「自分がオリジナル!あいつはパクリ」とかブースカ文句をいう記事というのも芸がないんで、みなさまが素敵な藍染靴ライフ送るために、どうした良いか考えた結果、一つの結論に辿り着きました。せっかくなら、売られているより、もっと役に立つ形にします。つまり…

**レシピ公開します! **続きは五千円で。。。(冗談です笑)

材料もネットで手に入り、気軽に作れるので、試してみてください。ただし、これを見て独自調合の藍染クリームとか言って、無断で出したらシバきます。

レシピ紹介:

レシピは↓とおりです。特に高度な技術も手間もなく作ることができますので、よろしければ試してみて下さい。

材料(クリーム50ml分)
①本藍染の粉 5g
②アルコール度40−50%の蒸留酒 10ml
(試作はジンを使用)アルコールと水の混合でもOK
③ひまし油20ml (加脂剤でも大丈夫かもしれません)
④乳化剤5g (オリーブワックスを試作では使用)
⑤蜜蝋10g

作り方:
1) ①をよくすり潰し、粉々にしてダマを解しておく
2) ②に①を入れてかき混ぜ、よくなじませる    ・・・A
3) Aを鍋に火をかけた湯煎にかけ③と④を入れよく溶かしてしずかに、混ぜるここで酒と油を一体化させます。
4) その後⑤を入れて、溶かして、静かに混ぜてよく一体化させる。
5) 瓶に詰めた後、瓶のクリームを静かに冷まして出来上がり

色を濃くする場合:①の割合を増やす
クリームの柔らかさを増す場合 :②と③の割合を増やす
硬さとツヤ出し効果を増す場合:⑤の割合を増やす

酒を使っているのは通常、藍による染色は溶液をアルカリにして色素を
溶かして染色していますが、これをアルコールに置き換えることで、
中世で藍の色素インジゴを溶かしこみ染色します。元ネタはこの論文↓の応用です。
http://ci.nii.ac.jp/naid/130003850988
これが、今回の靴クリーム開発のキモです。

材料の入手先:

いちおう、東急ハンズ行けば手に入るのだけど、ネットでもということで。結構適当にかきます。

①本藍染の粉 
 →https://www.tanaka-nao.co.jp/shop/135-402-40.html
②アルコール度40−50%の蒸留酒 10ml
 →スーパーかコンビニでウィスキーかウォッカでも調達してください。
③ひまし油20ml
 → Amazon
④乳化剤5g (オリーブワックスを試作では使用)
 → 楽天
⑤蜜蝋10g
 → Amazon

使ってみた:

Before

After:

個人的には色抜けたのもかっこいいんですけどね。

あと、このクリームは藍染革だけでなく、黒い靴、こげ茶の靴、ネイビーの靴にも使うと独自な色味がでますので、よかったら(自己責任で)試してみてください♪

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