034話:革を作ってみる3 藍染の熊コードバン
今度は、江戸時代の古式染めをこちらで紹介した熊コードバンと掛け合わせたって話。
いきなり完成した革
伝統的な天然素材ならではの色、柔らかさがあります。少し表情をアップにすると、また奥深さが感じられますね…
元のコードバンの無染色と、本藍の濃紺色がまざり、少し緑がかった表情になります。
作り方:
1)ヌメ(無染色)のコードバンも用意。もしくは染料染めだったら、染色後のものでもOK。
2)本藍染をします。自分でこんなの使ってやってもいいですし、プロにお任せするのもいいですね。(私はお任せ派)
3)藍染が終わりましたら、軽く水で洗ったあとに、レモン汁かお酢を革全体に塗布します。藍染の染料はアルカリ性ですので、放っておくと革を硬化させ風合いを損ねます。そのため、酸性の液体で中和の処理を行います。
4)あとは熊コードバンと同じです。熊のグリスを手に、人差し指と中指イッパイにすくい、両手にぬりぬりしてなじませる。(なければムスタングペーストでもいけます)。
5)コードバンの面全体にすばやく塗布
6)アイロンを温度、中に設定してすばやくかける。こちらの工程は熊のグリスを革の深部に浸透させるのと、ムラを出すためにあります。
7)ひたすら四方八方にグネグネもみこむ
8)ブラッシングと乾拭きして完成
バッグにしたらどうなるの?
またthree2fourさんから画像を拝借しますが、こんな感じです。
使用した表情がこちら。
靴にしたらどうなるの?
ちなみに使い込んだ写真がこちらです。
いかがでしょうか。
このように、藍染も革作りでは面白い分野ですので、ぜひ挑戦してみてください。そして作った作品があれば、教えていただければ嬉しいです。
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