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顧客データ分析でわかる優良顧客と定義のポイント

アカウントリレーショングループの江種(えぐさ)です。
フュージョン本社のある札幌は、例年にも増して大雪に見舞われました。コロナ禍で外出頻度も激減したので、冬の間は車のバッテリーが上がらないように気をつけています。

さて、フュージョン株式会社では、2022年1月26日に「顧客データ分析で優良顧客を見極める方法」をテーマにオンラインセミナーを開催しました。
わたし自身、それまで知見のなかったマーケティングに関わりたくて、3年前にフュージョンに転職しました。現在はアカウントプランナーとして、食品通販会社・ショッピングセンター・医療機関・化粧品メーカーなどのマーケティング課題を解決すべく日々奮闘中です。

今回のセミナー内容は、業種業態を問わない普遍的なテーマだったからか、定員の80名を超えるお申込みをいただきました。たくさんの方に興味を持っていただきとても嬉しいです。
この記事では、セミナーでお話した内容のまとめと、時間の関係で当日お答えできなかった質問に回答していきます。ぜひ参考にしてください。

セミナー概要_顧客データ分析で優良顧客を見極める方法

まず、一番基本となるのがCRM(顧客関係管理)です。

セミナーでは、CRM戦略の基本である「顧客起点」の考え方に基づき、優良顧客の定義の仕方やポイントについて紹介しました。定義するにあたってのポイントとして取り上げたのは以下の3点です。

わたし自身も日々のクライアントとのやり取りで、「優良顧客の定義づけの仕方に迷っている」という声をいただきます。
もちろん絶対的な解は存在せず、その時々の状況やクライアントの事情も踏まえながら考えていくことになりますが、基本的な考え方としてこの3点は共通して大切です。特に、わたしはポイント②の「顧客像がイメージしやすいこと」の重要性をよく痛感しています。「顧客ひとりひとりが日常においてどのような使い方(買い方)をしているのか」といった、「顧客の生活イメージ」まで捉えることが肝心だからです。

セミナーの後半でも重点的に話していますが、当然ながら優良顧客を定義づけして終わりではなく、その次の施策などのアクションを起こす際に顧客像のイメージがしっかり固まっていないと、施策の目的や方針がブレてしまい、思うような効果が得られない…なんてことになりかねません。
「最終的に、誰に・何を行いたいのか?」というのは、わたしたちが日々意識していることでもあります。

セミナーでいただいた質問への回答

ここで、セミナー中にお寄せいただいた質問について回答します。上述した通り、それぞれに絶対的な解は無く、状況により変わります。
あなたの、もしくはあなたの部署のことに置き換えながら、一つの意見として参考にしていただければ幸いです。

Q. CRMでは何をKPI・KGIとすべきか?その目標数値の目安は?

A. 顧客起点での売上構造分解では、「顧客数」「顧客当たり単価」で要素分解します。この2つをKPIやKGIに据えるのが原則です。目安となる数値を出すにはまず方針を決めます。

例えば、売上目標が前年比110%アップの場合、「顧客数」を増やすのか、「顧客当たり単価」を増やすのか、もしくはその両方を5%ずつアップするのか、といった目標を定めます。
市場環境や競合の状況、消費者の購買活動の変化などを踏まえて、各要素をどれくらい増加させることができそうかの仮説を立て、実現度も考慮したりして各KPIを設定しましょう。

Q. ペルソナを設定する際に活かせる分析方法は?

A. まず、RFM分析などにより定量的に顧客の現状を把握しましょう。
特定の商品を買うのはどんな人・シーンか?を調べるには、商品軸での深堀り分析もおすすめです。また、顧客が抱く課題別にその企業やブランドとの接点を掘り下げていく手法もあります。

Q. 顧客分析から、他社の新規参入による離反顧客の推測は可能ですか?

A. はい。離反した顧客の過去の行動データを元に、将来の離反顧客の予測を立てることは可能です。
もちろん、どんなデータがあるかで予測できる範囲や精度が変わってきます。分析した結果、セールの時だけ買っている顧客は離反傾向が高いなど、何か傾向が見えればその先の対策を打つこともできます。

Q. 会員制ビジネスの場合の優良顧客定義の要素は?

A. 売上額が決まっているようなサブスクリプション型であれば、利用頻度や継続年数がメインとなります。上位プランやクロスセルなどの余地があれば、それを指標とすることもあります。

Q. スタートアップの場合のCRM計画立案においての注意点は?

A. 計画立案フェーズでは、とにかくゴールから逆算するよう注意します。目標とする売上数字に対し、客単価や客数をどう因数分解するか、それを構成するにはどんな施策やアプローチが必要か、という順に考えることが多いです。

以上、セミナーの内容について簡単に紹介しました。
セミナーで投影した資料は下記より個人情報なしでダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

▼2022/1/26「顧客データ分析で優良顧客を見極める方法」セミナー資料はこちら

日々業務を行う中で、クライアントの目指したいことや解決したい課題は、一つとして同じものは無いなと感じています。似たような課題であっても、提供しているサービスが違えばそれは当然です。そこにわたしたちの仕事の面白さがあると思います。

今後も様々なクライアントのお手伝いをしたいと思っています。
何かお困りごとがございましたら、フュージョン株式会社へお気軽にご相談下さい。