いつの間にか自分が
・16:30、駅前、知らない政党の演説、何も言わずにパンフレットを掲げる宗教の二人組、何かにキレ散らかす老人、駆け込んだ人の対応に追われている名ばかりの交番。僕の住む街はとても穏やかだ。誰もが、今挙げた状況に気付いていながらも、声を上げないからだ。実害を被る人がいないなら、きっとそれでいい。僕自身もまた、そんな空気を許容している。西陽の眩しさに焼かれながら、思想渦巻く駅前から離れて数分、自宅のドアを開けたその時から、この世界は僕だけのものとなる。安堵と不規則から、リビングでの