furuyatoshihiro

古谷利裕 画家、評論家、その他。An artist, a critic, others.   http://d.hatena.ne.jp/furuyatoshihiro/

「チクロ」(磯﨑憲一郎)のための挿絵 (2019年)

古谷利裕 磯﨑憲一郎さんの掌編小説「チクロ」のための挿絵を制作しました。小説、および挿絵の一部は、2019年11月30日付けの東京新聞・中日新聞夕刊に掲載されました。 …

ものごころと蜘蛛の巣/「いかれころ」(三国美千子)論

古谷利裕  ものごころがつく、というのはどういうことだろうか。  「心の理論」における「誤信念課題」と言われるものがある。Aさんが自分の持ち物を場所aに隠して立ち…

おとぎ話が跳ねる経験とレトロ未来『ハレルヤ』(保坂和志)書評

古谷利裕  最初の蛙は神に「あなたはわたしを跳びはねさせました」と言った、とG・K・チェスタトンは書いている。  神は蛙を跳びはねるものとして創った。蛙はこの事実…

歴史のなかの小さな場所/ジョナス・メカス『どこにもないところからの手紙』 (書肆山田) 書評

古谷利裕  メカスの映画『リトアニアへの旅の追憶』に、ペーター・クーベルカというオーストリアの映画作家が登場する。25年ぶりの故郷への訪問の後、メカスはウィーンに…

脱去する媒介者/『ユリ熊嵐』論

古谷利裕 デューリング、清水、ハーマン  アンスティチュ・フランセ東京で行われた鼎談(註1)でエリー・デューリングは、地球の軌道上というイメージを提示し、地上を離れ…

泣く女、透ける男/中上健次「蝸牛」をめぐって

古谷利裕 0.  短編集『十九歳の地図』(1974年)が中上健次という作家にとって重要なのは、そこにはしる断層が明確に見て取れるからだ。その断層は、最初の二篇(「一番はじ…