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公演が終わって一週間の世界線


[文責・フルタジュン]

公演が終わって一週間。2月7日(日)に下北沢で1ステージだけの劇場公演が終わった。『豚の砦』という作品を、「それ以前」と「それ以後」で語り分けることができるとしたら、今はもう「それ以後」の世界線にいる。もしも公演ができていなかったとしたら、今頃は未だ「それ以前」の世界線にいたことになる。こんな状況の中で、どちらにいてもおかしくなかった。人生とは常にパラレルが入り組んでいるけど、ご時世としてもその可能性は五分五分だった。まずは「それ以後」にいられることに安堵すると同時に嬉しい。良かった。作品としての一歩目を踏み出すことができた。劇場でそれをお客さんに観て頂けた。これはコロナ禍における劇団としての一歩でもあった。気負いと緊張感がいつもの何倍もあった。

今日、クラブハウスで「この一週間、何して過ごしてた?」みたいなアフタートーク話を、山田伊久磨、清水洋介の2人と喋った。「疲れ果てていた」と口をそろえて言う。体力だけではなく気力。みんな、それがすり減っていたのだ。中年という年頃が一つのテーマにもなっている『豚の砦』という作品において、フィクションとリアリティも重なりまくっている。僕も疲れがどこまでも追いかけて来た一週間だった。しかし、この一週間の内に、アーカイブ配信がスタートした。劇場公演だけで終わらないのが、昨今の上演スタイルだ。劇場観劇と配信観劇。この二つが終わるまで、初演の幕は下りない。

配信も残す所、あと3日間となった。2月16日(火)23時59分までが視聴期間だ。販売期間は同日の22時30分で終わる。『豚の砦』の初陣をぜひとも観て頂きたい。今の僕らにできることはこれが全て。そういうものを映像に封じ込めることができた。一分間のダイジェスト版もつくってみた。

本編の視聴チケットはイープラスにて2,000円で販売してます。 https://eplus.jp/pigfort-st/

これから色々な場所で『豚の砦』を上演したくてうずうずしている。場所の数だけ、新しい『豚の砦』が生まれるはずだ。これまでの『虎の館』『梟の服』以上に、『豚の砦』はその色合いが濃そうだ。次の場所が決まったら我々はまた集まり知恵をしぼり合い『豚の砦』を更新し続ける。

あなたの街で上演したい。


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