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竹伐り出し作業のボランティアに行ったら、色んな意味で凄かった件

正直、自分は城や戦国には興味がありますが、伝統文化系はさほど。
今回、たまたま、東海道旧赤坂宿(豊川市音羽地区)にある杉森八幡社で行われる農村歌舞伎用の小屋を建てるための竹の伐り出しボランティアがあるということで、行ってきました。

豊川市HPより。

竹の伐り出し作業というのは、放置竹林対策などで知識としては聞いたことがあるのですが、実際やったことがない。ずっと前から興味があったのです。
ただ、気になる点が。
作業時間8:00〜13:00
2023年の夏は猛暑日が続く。屋外作業は2時間が限界、というのがこれまでの経験則。本当に5時間ぶっ通しで作業するのか?と、思って行ったら、実際は5時間を超えた!しかも、この日の気温は35度超えの猛暑日
もっとも私は14時から別の予定を入れており、残念ながらこの過酷トライアルを途中抜けせざるを得ず、地域の80近い方々がまだ作業を続けている中、無念のリタイア。残念!やり切りたかった。。。

さて、この模様ですが、まず朝は杉森八幡社境内に集合。

平均年齢が80近いそう

30名ほどの方々が、車で10分弱程の竹切り出し予定地へ移動。
竹を150本必要。
目安となる竹には印が付いているので、それを切り、枝を刈り払う場所へ搬出し、枝を払って長さを揃えたらトラックに乗せる、という作業となります。

と、なります。と、書けば「ふーん」という感じですが。
これが凄まじい大変さ。

竹藪焼けた

竹藪が間伐してない状態なので、密集している。ただ、欲しい竹は必ずしも手前にあるわけではない。奥で欲しい竹を切って、手前の空きスペースに出すのですが、切った竹には枝が付き、そして長い。さらに手前に生えたままの竹が邪魔をする。搬出用に機械があるわけでなく、これを人力で行う。

10mを超える竹ともなると、それなりに重い。

切った竹を、手前の立ったままの竹の隙間を、ぐいっと竹をしならせ空き地まで運び出して置く。竹も10m超えともなれば、結構な重さ。そして、竹を運び出すときは腕で抱え上げないといけない。
そう。竹藪は、簡単には搬出させてくれないのです!

チェーンソーでkill。いや切る。

切り出しはチェーンソー。運び出しは人力。枝打ちも人力。

枝の取り方も手順がある。

どうしても後工程で遅れが生じ、竹を切っても停滞してしまう。
運び出しと枝打ちは日の当たる場所。
冬の作業と人生は日の当たる場所の方が良いですが、灼熱の夏だと自分が炙りカルビ化する。1時間ほどで休憩になり、竹藪の中に避難。気温が3度はちがう。川が隣を流れており風が冷たく体が冷える。冷たい飲み物と合わせて体を冷やし、やっと体が暑さに慣れ始める。この時点で1リッターのお茶を飲み干す。

落とした枝

さらに作業は続く。
とんでもない量の汗と普段使わない肩の筋肉を使い、足元が悪い中を歩く。これは、素晴らしい筋トレ&ダイエットだ!
サウナよりもサウナ
竹を担いでしならせて持ち上げて、と、やっていると、腹の肉に効くのがわかる。そして、あっというまに歩数が増えていく。しかも不整形地なので足腰に効く
健康診断が近い身としては、熱中症さえ気をつければ、最高の条件
暑さはハンパないので、竹藪に避難して水分補給の繰り返し。
枝を落とし、11mに長さを合わせると搬出しトラックに乗せる。

トラックに乗せる

午前10時の時点で90本。
まだ半分・・・。ここからさらに暑さはひどくなるのだが。
これ、作業終わるのか、と、思いながらも一旦90本を八幡社へ持っていく。

コロの上に並べていく

そして、作業を終えると竹藪へ戻る。
作業をどうするのか、という話し合いがなされ、今日で疲労し、明日、作業はできないから、今日中に終えよう、との判断が!
と、いうわけでさらに作業続行。
ただ、竹藪がスッキリしてきたため、竹の搬出がしやすくなり作業は早くなる。

スッキリしてきた竹藪

この頃になると、一緒に作業している人たちとも会話が増え、いろんな面白い話が聞ける。その昔、女の先生に結構なイタズラ(セクハラ系)した話とか。ただ、その後、先生が結婚したり出産したりしたときにお祝いを学生だけどみんなで持って行ったりと、今でも同窓会を開いており、先生91歳、その方達は81歳で良好な関係だそうです。また、昔の先生はよく竹の鞭を持っており、それでぶっ叩かれて、それを親に言っても「お前が先生に迷惑かけるからだろうが!」と、かえって怒られるから言わない、とか。
この竹の鞭話は、そういや馬防柵ボランティアでも聞いたぞ。
この年代のデフォルトの指導方法らしい。おっそろしい時代だ。ま、それが良い悪いというより、そういう時代だったということなんでしょう。今の価値観でどうこう言うのは野暮というものでしょう。

トラックに乗せた竹の上での作業風景

て、いうか、この作業、地域の人たちやってるけどアラ80
やっぱり、鍛えられ方が違うというか、日頃事務仕事でなまっちょろい仕事してる自分などはヘロヘロなんですけど、この暑さの中、平気で作業してるんですよね。その年齢でその強さ
うーん、ちょっと憧れる
昼のおにぎりも出してくださったのですが、さすがに水分ばかりとってあまり食欲はない。が、食べるとやっぱり力は出る。
ただ、ここで、自分はタイムオーバー。残念ながら帰路に着くことに。
豊川市役所から参加の爽やかイケメンMさん曰く、今日の作業はちょっと特別にきつい作業で、他の作業はここまでではない、とのこと。他の方の話では、以前は、前年度の竹を活用するので、最初の90本程度で作業は済んでいたようです。コロナで小屋かけをしていなかったため、全本数調達する必要があったので、今年は特別きつかったようです。だからこそ、ボランティアした意義もあると言うもの。
また来週おいで、と、言われましたが、残念ながら来週は設楽城の整備活動があって行けない。しかし、ネットで調べるとここの小屋は相当なものらしく、ぜひ見てみたい。

ウィキ画像から

このところ色んな史跡作業ボランティアだらけで、なかなか参加できませんが、小屋かけする時の高所作業とか、やってみたいなぁ。
こういう普段やらない作業をやること自体が、楽しいな、と、思います。
いかがですか?

ボランティア申込先
 豊川市教育委員会 生涯学習課 gakushu@city.toyokawa.lg.jp
 電話 0533−88−8035
 ※メールでお申し込みの際は、件名を「小屋掛け作業ボランティア応募」。
  氏名、郵便番号、住所、電話番号、メールアドレス、年齢、生年月日を記載。

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