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容赦ない時間▶️Start-upログ⑤

アラフォー、バツイチ、頼りないドイツ語のままベルリン在住11年目。
服飾/舞台衣装デザイナー。コロナの都市封鎖により全劇場閉鎖=全仕事が吹っ飛んだことを機に、立ち止まり改めて仕事と向き合うことに。そこでの気付きを元に方向性をまるっと変え、一念発起で新事業を立ち上げる!と、いう。このブログは、そんな彼女の新たなる挑戦ドキュメンタリーである。


最後に書いたブログから、早2ヶ月が経っている。
ありきたりだが、時間の早さには驚かされる。今思えば、気持ちに余裕がなかったのだろう。今日は、直近を振り返ってみることにしよう。

1. ベルリンファッションウィークに行ってみた。
キャットウォークへの興味が全くなくなってしまったため、
今回足を運んだのは、メッセ。
イベント会場に、環境に優しい素材を使ったブランドやサスティナブルをうたっているブランドが軒を連ねるというので、リサーチ目的でウキウキしながら行ってみた。

まず、会場が聞いたこともない場所にあった時点で大丈夫かな。。と不安がよぎったが、無料だしね。と自分をなだめる。
電車とバスを乗り継いでやっと辿り着いた入り口には、ベニア板に押しピンで留められたファッションウィークのポスターが。。。
ここまでくると、嫌な予感が汗になって、体外へと流れ出てきていた。まだわからないよ。と、再度自分をなだめながら、いざ内へ。

予想以上にショボくて、滝汗が涙になる勢いだった。
ブランド情報も少ないし、暑さのせいかブース内の人たちが伸びているではないか!!!(もちろんクーラー設備はありません。)

ショボすぎたショックが大きくて、写真を撮ることも忘れてしまった。くるっと一周し、自分を慰めるため帰りに美味しいアイスを食べて帰ってきた。
万が一、これからベルリンで服飾ブランドを宣伝したい人がいるならば、ファッションウィーク付随のイベントではなく、ポップアップショップをすることをオススメします。
(同期間中、友人のブランドは、ポップアップショップでかなりの集客をあげていた。)
舞台関係は、大層盛んなベルリンなのだが、ファッションはかなりの遅れをとっている。お金の使い方が全く違うので仕方のないことだとわかってはいたが、それを再認識する良い機会となった。
(ドイツ人は、日本人や他のおしゃれさんがいる都市に比べて、洋服にお金をかける人が少ない。日々の暮らしの中でなるべく節約し、夏休みなどの大型連休にドカーンと旅行に行く人が多い。そんな考え方の中生まれたのが、着なくなった洋服をダンボールに入れて家の前の通りに置いておくと、欲しい人が取っていく。というなんとも合理的でエコなリサイクル文化だ。)

兎にも角にも、ベルリンファッションウィークでの宣伝活動は、この先のTo Do Listから外されたのである。

2.仲間集めのためのステッカー&名刺デザインの決定。
ロゴを刺繍で作っている間、何パターンもの色の組み合わせを考えては、ボツにする。という作業を繰り返した。

わたしの性格上、気が済むまでやる。『焦る気持ちを抑えて、多少時間を掛けてでも妥協しない。』今回の企画に着手する時、決めていたことだ。

まだチームが存在していない現在は、自分を鼓舞できるのは自分しかいない。有難いことに話を聞いてくれる友人たちはいるが、それでもこの企画が生きるか死ぬかは、わたしの本気度に掛っている。
”誰からも期待されていないこと。誰にも期待できないこと。”が、時々わたしの弱いところを突いてきて、意味もなく泣きそうになることしばしば。

それでも、やるべきこと、進みたい道は見えている。瞑想状態の中、ただ淡々と作り続けた。 とはいえ、色の組み合わせなんぞ無限にある訳で。。。
イーーーッ!!となりかけたその時、、、
鍵となるアイデアが降りてきたのだ。そして、コンセプトにぴったりハマるカラーパレットと共に、満足のいく一枚を仕上げることができた。

たった一枚の小さな刺繍だが、今までのわたしとこれからのわたしが詰まっている。写真撮影を経て、今週末いよいよプロダクトに出来るよう
整えていく。楽しみこの上ない!! 


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