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【物語】二人称の愛(中) :カウンセリング【END Roll】

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※前回の話はこちら

あとがき

 わたしは、どんな形でも生を受け生まれてくる子供に精一杯の愛情を注ぐように、病気でドナーを待つ患者が病と戦っている人もいれば、不治の病で限られた時間しか生きられない人もまた、神が与えた宿命であると思う。

 どんなに永く生きられたとしても、胃瘻や点滴で生かされている人が果たして本当に幸せかと考えると、それは違うのではないかとも思う。人生をかけがえのない自分の生涯として幕を下ろす時に、自分が精一杯生きたという証と、かけがえのない家族や親族に支えられて生涯を終えることができれば、たとえどの様な死を迎えようとも、素晴らしい人生だったと思うことができるのではないだろうか。

 不幸にして、事故や災害、犯罪に巻き込まれて命を落とした人こそ、生涯無念で亡くなるのであって、死の準備ができる人は皆、幸せな終末を終えることができるのではないかと、これは勝手ながら個人的に思う。

 「全ての人は、かけがえのない存在である」という立ち位置は、カウンセラーにとって無くてはならない事で、たとえ犯罪者でも罪を憎んで人を憎まずと言った姿勢でいなければならないという事は諭されているのであるが、やはり自分も人の子であるのは事実で、身内でこのような姿勢でいられるかと言われると、おそらく無理であろう。

 話は逸れてしまったが、わたしはやはり神から与えられた命は全うし、そこに生きがいを持たせる為にカウンセラーとして何かしら関われる事があれば、人生の生きる意味を持たせてあげたいと思っている。ですので自殺、他殺、安楽死は認めません。但し、近代の医療技術により生かされている尊厳死については、本人や身内と言ったご家族に委ねたいと考えています。

 そして、死を迎える方とご家族、親族が納得された死を迎えることが出来たのならば、その人が人生を振り返り、周りの方の記憶の中でいつまでも力強く生き続けると思います。

 そう、こころより願いたいと思います。


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