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2021年の10大リスクは・・・?


ユーラシア・グループ社は、世界最大の政治リスクの調査会社。

この調査会社は、毎年1月初めに、その年の10大リスクを発表している。

去年の10大リスク↓

↑一年前の彼らが今を見たら、ビックリだろうね。


こちらが、今年の10大リスク:

これを、英語で読んでみよう:


どういう和訳が宛てられているかにも、注目しよう。

「訳」は、上のBloombergニュースのリンクからきている。いかに原文と違うかを見よう。)


1. 46* 

訳 = 米国の分断 ☞説明は:コチラ

2.Long COVID

訳 = コロナ問題長期化 ☞説明は:コチラ

3.Climate: Net zero meets G-zero

訳 = グリーン化 ☞説明は:コチラ

4.US-China tensions broaden

訳 = 米中緊張関係の波及

バイデン大統領になったからといって、tension=緊張関係は、まだまだ続くだろう。

よく日本語でもテンションというが、日本語の場合

+テンションが上がる
+テンションが下がる

という人の感情やムードで使われることが多い。だが、この意味は、和製英語。英語にはないから注意。

英語のtensionは、「緊張関係・張り詰めた状態」を指す。そのため、

+ tensions broadens / increase / are heightened ☞高くなる
+ tensions subside / decrease ☞和らぐ

というような使い方をする。


5.Global data reckoning

訳 = データ競争

グローバルデータの中で、自由なデータ流通に依存するビジネスモデルは、機密事項の漏洩やデータの不必要な流出など、大きな問題が今後引き起こされると懸念されている。

5GやAIといった分野での発展は目覚ましいものがあるが、自国のデータをどのように守っていくかという問題は永遠と各国の政府をつきまとうことになるだろう。

reckoningは、あんまり日本語の試験勉強に使われないが、実は、

+ I think ...
+ I reckon ...

これらは、全く同じ意味。reckonがthinkより、少しくだけてる。だから、会話では、圧倒的にI reckonのほうが使う頻度は多い。

ここでのreckoningは「(関連問題の)認識、把握、コントロールしていること」というニュアンスでとらえてもらいたい。


6.Cyber tipping point

訳 = サイバーリスク

直訳は「サイバー・ティッピング・ポイント」。

サイバーリスクのレベルが一気に高まるということ。

米中テクノロジー冷戦が今後も激化すると言われている。


7.(Out in the) cold Turkey

訳 = トルコ

英語のコトバ

Cold Turkey = 酒やギャンブルといった依存症を止めること
(out in the) cold = 孤独の状態、を指す

トルコが孤立無援の状態に置かれている、ということ。

トルコは、EUとアジアのちょうど真ん中にあるが、

メルケルがいなくなり、ヨーロッパに友好国がいないトルコ。

どうにか経済危機を免れたばかりだが、フランスのマクロンはトルコをもっと追い詰め、仲が良かったトランプもいなくなった。


8.Middle East: Low oil takes a toll

訳 = 産油国にとって厳しい年に

low oil = 低い石油(価格)

石油価格の低迷が、中東の経済に打撃をもたらすだろう、と言われている。


9.Europe after Merkel

訳 = ドイツのメルケル首相退陣

メルケル首相は、EUをつなげる存在だったが、今年で彼女の任期も最後。そう言われるくらい、彼女の存在は大きかったのだ。

日本も、存在がいなくなること自体がリスクと言われるくらい、素晴らしい指導者が出てほしいね。


10.Latin America disappoints

訳 = 中南米が抱える問題

ラテンアメリカなので、中米も南米も含まれる。

経済が元々そんなに大きくなかったところに、デモ・政治情勢の不安定+コロナといった問題が山積している、中南米は、これから、冬の時代を迎えるに違いない。



入試の英語が一番、しっかりした英語であることは確か:



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