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猫の里親になった話②瞳に宿る光、そして予期せぬ病気

保護猫レオンのおさらい。
チンチラシルバー・ペルシャ猫レオンはとあるブリーダー施設で飼われていたらしい。ブリーディング用なのかペット扱いなのか、どういう経緯で遺棄したのか、元飼い主さんとの生活ついても詳しく知りたかったけど、個人情報保護の観点から教えてもらうことは叶わなかった。文字通り過去は全て置いてきた第二のにゃん生のスタートだ。

我が家へきたばかりのレオンは、
・毛玉だらけ
・痩せ気味
・猫風邪回復直後
・全身ベタついてる
・人に慣れてる
・抱っこは嫌い
・軟便気味
・よく食べる

並べるとこんな感じで、虐待や飼育放棄されてはいないけど、あんまり丁寧にお世話されていた形跡はなかった。ブリーダー拠点だということで、大家族の一員としてざっくり育てられていたのだろう。それでもきっと可愛がられていたはず。そう信じたい。

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我が家に来て3日目くらいからレオンの顔つきが変わった。ペットショップの檻の中では見られなかった感情の光が瞳に宿っていた。相変わらず家中をウロウロとせわしなく歩き回っていたけど、安心できるところを自分なりに見つけてくれているようだった。

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季節は2月の冬。まだまだ寒さが厳しいので、レオンのために電気ストーブを出してあったかポイントを用意した。私たちが居間から居なくなると、その隙を見計らってストーブの前に置いた座布団の上でそれは気持ちよさそうに眠っていた。新入りレオンは予想より早く安らぎを見出してくれていた。虫やネズミのおもちゃが大好きで、お腹いっぱい食べた後に全力で追いかけて、そのままストーブの前で眠る。まだ遠慮がちだけど、のびのびと最初の3ヶ月ほどを過ごしてくれた。


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このまま順風満帆にいくのかと思いきや、レオンの体に予期せぬ異変が起こった。春の暖かさが初夏の暑さと呼べる気温に変わりはじめた頃、レオンの白い毛がごそっと固まりになって抜けはじめた。夏の換毛期なのかな?と悠長に構えていたら、なんと目の上と耳の裏が円形脱毛症のようにハゲて、赤く痛々しいカサブタ付きの皮膚が見えていた。
明らかに様子がおかしかったのですぐに病院に連れて行った。


診断は「脂漏性皮膚炎」。
レオンは元々脂っぽい体質らしく、たしかにしっぽもベッタリしていた。これはスタッドテイルという症状で、去勢前のペルシャの雄猫に多いという。

まず、コンベニアという抗生物質の注射とアンチノールというサプリメントで治療することになった。
さらに、レオンが嫌がらなければシャンプーも良いと指導を受けた。(猫によってはシャンプーがストレスでさらに体調を崩す子もいるらしいから慎重な判断が必要だということだった。)

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先生の治療方針が幸いして、レオンはみるみる回復した。急激な脱毛がストップして、ピンク色の健康肌のハゲになった。顔つきもシャキッとして、ますますよく食べ元気に遊ぶようになった。本当に良かった...胸を撫で下ろした。小さくて痩せてる子なので、少しの体調不良も命取りになるからだ。

「猫を飼うのは赤ちゃんを育てるのと同じ。」
母の厳しくも愛情深い声が頭の中でこだました。


教訓。
少しでも体調に異変があったらすぐ病院へ連れて行く。

その3へつづく。

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