Ryota

映画、落語などが好きです。

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マガジン

  • 月報

    毎月のまとめ報告、読了本リスト、オススメ曲など。2024年1月~、月1回更新したりしなかったり。

  • 群像一年分の一年

    講談社の月刊文芸誌「群像」が一年分当たった。「一年分=計12冊の全収録作を読む」チャレンジで感じたことの記録。

  • 鬼平日記帳(完結)

    『鬼平犯科帳』全24巻を読む日々の日記。2021.3.21〜2023.8.16

  • その他の雑文

    思いつきなど。

  • 存在しない友だち名鑑

    「27クラブを脱退する」内で展開した創作シリーズ「存在しない友だち名鑑」とそれに関連する記事をまとめました。

最近の記事

秋季号の夏(最終更新:2024/07/23)

目次 1 会社の昼休憩中に近所の書店へ行く。文芸誌コーナーには最新号が平積みされていて、群像は武塙麻衣子さんの連載に加え、山本ぽてとさんの随筆まで載っているし、新潮は今読み進めている最中の『百年の孤独』特集が組まれていて気になるが、今回買うのは文藝2024年秋季号。なかなかの分厚さ。 本屋を出ると外はものすごい暑さで、会社へ引き返す短い道のりでも汗が吹き出る。とうとう夏が到来したな、と思う。「秋季号」というタイトルと、実際に体感される季節のズレ。 仕事の案件が思いのほか

    • 2024年6月 月報

      【報告・雑感】 すげー調子悪い。気圧も気温も安定しなかったせいか、とにかく体調が悪く、うっすら風邪だったし、ずっと眠かった。いつもは日付が変わるかどうか位の時間に寝てたのに、もう22時には寝ちゃっている日がたくさんあり、その分、早朝4時くらいに目が覚めたりしていた。生活リズムの壊滅。仕事がそんなに忙しくなかったのが救い。がっつり暑くなってもいいから、安定した気候に早くなってほしい。 とはいえ、あれこれ観にいくことはできた。演芸系では、前から気になっていた浪曲師・真山隼人さ

      • 2024年5月 月報

        【報告・雑感】 5月は何といっても自作のZINE「群像一年分の一年」の販売があったため、特に中旬はバタバタしていた。 5月18日は神保町ブックフリマ、19日は文学フリマ東京で販売し、これを書いている時点では機械書房さん(水道橋)、双子のライオン堂さん(赤坂)で取り扱っていただいている。 なにせ、純粋に自分の文章だけしか載っていない本、というものを初めて作ったので、どれくらい売れるのか全く予想が付かなかったが、イベント2日間だけで60冊も売れた。通りがかりのお客さんへ、ZI

        • ZINE版「群像一年分の一年」について

          2023年8月~2024年3月の間、noteで書いていた「群像一年分の一年」をZINEにしました! ▼書籍情報文庫サイズ/100ページ 著者:Ryota デザイン:もりた 価格:800円+税 ※5月18日・19日のイベントでは、特別価格800円で販売 ▼販売情報(随時更新)■双子のライオン堂さん(赤坂) ■つまずく本屋 ホォルさん(埼玉県川越市) ▼内容紹介「群像」が一年分、当たった! 文芸誌一年分プレゼントのキャンぺーンに当選した筆者。軽い思いつきから、一月号~十

        秋季号の夏(最終更新:2024/07/23)

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        記事

          2024年4月 月報

          【報告・雑感】 ZINE版『群像一年分の一年』の制作が終わって入稿まで完了。5月12日に自宅へ納品されて、5/18の神保町ブックフリマに合わせて開催される企画「産直ブックフェア」で出店する柿内さんのブースで最速販売の予定。文学フリマでも販売がある予定。相変わらず、自分のブースを出したりせず、人の場所を借りて売ってばかりで申し訳ないのだが、スケジュール的に入稿がどのタイミングになるのか読めなかったので、自ら出店に踏み切ることができなかったのだ。デザインは歌集『傑作』の時と同じ

          2024年4月 月報

          2024年3月 月報

          【報告・雑感】 「群像一年分の一年」が完結。実際に12月号を読み切ってから3ヶ月程経ってしまったが、なんとか文章の方も最後までたどり着いた。フォロワーさんもTwitterなどで言及してくれて嬉しい。 noteに書いた文章を少し校正・修正しつつ、12月号を読んでいた約1ヵ月間の日記をまとめてZINEにしたいなと思って、ただいま作業中。もしも形になったらお知らせします。 3月21日で32歳になった。3月21日=春分の日だと思っていたらそういうわけではないらしく、ここ数年は20

          2024年3月 月報

          (12)群像一年分を読み終える

          2023年12月3日、群像12月号を読み終えた。この号には一挙掲載の中編小説が3本掲載されていて、そのどれもが良い意味で奇妙な作品ばかりで楽しかった。小砂川チト『猿の戴冠式』、村雲菜月『コレクターズ・ハイ』を読了し、青木淳悟『春の苺』の最終行にたどり着いて、僕の「群像一年分の一年」は終わった。 毎号の分厚さにひるみつつ、とにかく地道にページをめくり、一冊読み切ったころにはもう次の号が届いていて、また読む。それを12回繰り返した。軽はずみな思いつきで始めたにしては大変な取り組

          (12)群像一年分を読み終える

          2024年2月 月報

          【報告・雑感】 2月はあっという間。落語観たり映画観たりイベント行ったり本読んだりして、後は低気圧に負けてゴロゴロしていたら終わった。 下北沢のB&Bのイベントに2週連続で参加。 2月4日はちょうど予定が空いてて、山本さんが出るというので、「文化系トークラジオLife 文化系大新年会2024」を見に行った。登壇者たちが流れるようにオススメ本の紹介を繋いでいくのがすごい。工藤さんのリストの中に、ちょうどその日に読み終えた『実験の民主主義』が入っていたのも嬉しかった。 翌週9

          2024年2月 月報

          (11)一冊の中でつながる

          度々書いてきた通り、雑誌とは本来、載っている全てを読まずとも構わないものだ。もちろん作家や編集者は「全部読んでよ~」と思っているかもしれないが、最終的にどの記事を読むかは各々の読者に委ねられている。僕だって、この企画を始めるまで雑誌を通読することなど無かった人間だ。何なら、買ったきりほとんどページを開かず積みっぱなしの雑誌だってある。我ながら怠惰すぎるぜ……。 とはいえ、雑誌の通読は大変なだけかといえば、そういうわけでもない。たまに面白い現象が生じる。同じ号の別々の箇所で互い

          (11)一冊の中でつながる

          2024年1月 月報

          【報告・雑感】 AマッソのYouTubeを観ていたら年を越していた。 今年も実家で年越し。初詣を済ませた後、父親と二人で新開地・喜楽館での新春興行を観た。 かい枝師匠の初天神がパワフルで面白い。いま勢いのある二葉さんも初めて観れて嬉しかった。酔っ払い演技が楽しい「上燗屋」。トリの仁智師匠の高座中に客席が揺れて「地震?」と少しざわつくもそのまま興行はつつがなく終わり、神戸駅についてから先ほどの地震の規模の大きさを知った。そんな元旦。 去年は落語鑑賞熱が増した一年だったが

          2024年1月 月報

          (10)分厚い紙の束が毎月届く

          文芸誌が毎月届く。それは、内容を度外視してハード面の話だけすれば、「分厚い紙の束が毎月届く」ということだ。 群像は基本的に、発売日かその前日に自宅へ届くのだが、分厚すぎて郵便受けの差し込み口に入らないことがある。その場合は、雑誌の代わりに不在票が入れられているので、日本郵便のサイトにアクセスして再配達の依頼を出す。平日は基本的に仕事のため、郵便物を直接受け取れるのは土日祝しかない。偶然だが、再配達を頼んだ週末に限って大雨の日が多かった。郵便配達人が「群像」と書かれた封筒を片

          (10)分厚い紙の束が毎月届く

          (9)新人賞を読み、選評も読む

          群像を読む生活が始まってから、SNSで文芸誌のことを検索する頻度が増えた。群像の面白かった小説について他の人の感想を読んだり、よその文芸誌にどんな作品が載っているのかチェックしたり……。それで分かったのは、文芸誌を習慣的に買って読んでいる人は意外といる、ということだ。 同じ雑誌を購読し続けている人もいたが、各誌の次号の情報が出揃った段階で「あの作家が書いているから次は群像と文学界にしようかな」と、選んで買っている人のツイートがよく目立った。文芸誌との向き合い方は人それぞれだ。

          (9)新人賞を読み、選評も読む

          (8)読んだ作品が芥川賞候補になる

          純文学作品に与えられる賞として、最もネームバリューがあるのはやはり芥川賞だろう。あまり読書をしない人でも賞の名前ぐらいは知っているし、テレビのニュースで取り上げられることも多い。 日本文学振興会の公式サイトによれば、芥川賞は「雑誌(同人雑誌を含む)に発表された、新進作家による純文学の中・短編作品」から選出される。「雑誌(同人雑誌を含む)」と言っても、やはり五大文芸誌からの選出が多い。特に最近の群像は強く、石沢麻依『貝に続く場所にて』、砂川文次『ブラックボックス』、高瀬隼子『お

          (8)読んだ作品が芥川賞候補になる

          (7)群像以外も読む

          群像を読んでいる間はなかなか他の本に手を付けられない、と散々書いてきたが、たまには他の本だって読む。 特に文学フリマで購入した本は、買った直後の熱量のまま「これだけ先に読んじゃおう!」という気持ちになる。 植本一子・碇雪恵・柏木ゆか『われわれの雰囲気』は、事故に遭って意識不明になった友人が目を覚ますまでの日々と、目を覚ましてからの本人の入院・リハビリ生活を記録した一冊だ。コロナ禍中で見舞いに行くことも叶わず、不安を募らせながら日常をやり過ごさなければならない記述は、読んでいる

          (7)群像以外も読む

          読者さんから感想&noteで書いた記事に関連した情報メールいただきました!ありがとうございます。嬉しい! これからも何卒よろしくお願いします……!

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          (6)斜め読む

          「雑誌の掲載作品を全て読んでいる」 そう書くと、全ページの隅々まで丁寧に読んでいるのだと思われるかもしれない。残らず読むなんて大したものだ。勤勉だ。あるいは、どうかしている。そういった声が聞こえてくる(気がする)。 誤解を解かなきゃならない。全てのページに書かれた文章を、きっちり理解して読んでいるわけではないのだ。字面だけサーっと目でなぞるだけの、斜め読みになってしまう場合もある。 僕は通勤・退勤の電車内で本を読むことが多い。朝の通勤時、まだ起きて一時間ちょっとしか経ってい

          (6)斜め読む