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2024年4月 月報

【報告・雑感】

ZINE版『群像一年分の一年』の制作が終わって入稿まで完了。5月12日に自宅へ納品されて、5/18の神保町ブックフリマに合わせて開催される企画「産直ブックフェア」で出店する柿内さんのブースで最速販売の予定。文学フリマでも販売がある予定。相変わらず、自分のブースを出したりせず、人の場所を借りて売ってばかりで申し訳ないのだが、スケジュール的に入稿がどのタイミングになるのか読めなかったので、自ら出店に踏み切ることができなかったのだ。デザインは歌集『傑作』の時と同じくもりたがやってくれた。諸々が大変な中で表紙・本文ともばっちりレイアウトをこなしてくれてありがたかった。

4月は何だかあっという間に終わってしまったが振り返るとあれこれ観に行った。
太田記念美術館の「月岡芳年 月百姿」前期展示を見て、渋谷のタワレコで入江陽のインストアライブ、西荻窪に移動してBREWBOOKSで友田とんさんのスナックイベントという一日もあった。入江陽の伸びやかな声。友田さんの作るかちゅー湯は美味しく、その場にいる初対面の人にあれこれ喋り倒してしまった。
柿内さんと、昨年から約束していたカラオケに行った。僕の仕事終わりに合わせて集合し、立ち飲み屋で軽く飲んでから、カラオケ館へ行く。昭和歌謡など柿内さんが伸びやかに歌い、声質的に志磨遼平の歌とか歌いやすいのではと言ったら、毛皮のマリーズ「ビューティフル」を歌ってくれる。平日の夜にこういう遊びを入れると、平日をヘタらずに乗り切れるので助かる。

Eテレで過去の番組アーカイブを放送する枠が始まり、今月は落語の放送があって志ん朝→枝雀→談志→志ん朝→枝雀と放送されて嬉しい。三人とも僕が落語を聴き始めたころにハマった落語家さんたちなので、久々に聴いて懐かしい気持ちになる。若き日の談志はめちゃめちゃ落語が上手くて全然ウケてないのが面白かった。
有給休暇を取って「大吉原展」→らくごカフェ「三三と若手」→「擬古典落語の夕べ7」という丸一日落語三昧、みたいな一日があった。三三と若手は里光師匠・吉坊師匠という上方落語の二人のあとで三三師匠がたっぷり妾馬。「擬古典落語の夕べ」は落語作家・ナツノカモさんが作った新作を、四人の師匠が口演するという企画で、最初はカモさんの作る噺の筋に引き込まれると、最終的には落語というのは演者の個性の豊かさを味わう芸能だな、と感じ入る。それほどに師匠方の魅力がそれぞれに炸裂していてすばらしい高座だった。
渋谷らくご、今月は3公演に行けて、鯉八師匠の新作ネタ下ろしの見事さや、青森さんのチャレンジングな「髪結新三」も楽しかったが、印象的だったのはこみち師匠の「厩火事」。単に仲人を女性に置き換えただけでなく、随所に素晴らしいアレンジが加わっていて、笑いながらも結構感動してしまった。仲人・お松さんがお崎さんへ孔子のエピソードを説明した際の「私、この話を読んで孔子先生のことを好きになった!」と話すのがとても好き。五月はなんだかイベントが多く、忙しいみたい。どうなることやら。

【今月の読了本リスト】

岡野大嗣『音楽』
阿古真理『お金・衣食住・防犯が全てわかる 今さら聞けないひとり暮らしの超基本』
工藤吉生『沼の夢』
町田康・訳『宇治拾遺物語』
小林信彦『小林信彦コレクション 大統領の密使/大統領の晩餐』
山内朋樹『庭のかたちが生まれるとき 庭園の詩学と庭師の知恵』
忠田友幸『下水道映画を探検する』『別冊代わりに読む人 試行錯誤2』

【今月の一曲】

「虎に翼」面白いですね。

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