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2024年1月 月報

【報告・雑感】


AマッソのYouTubeを観ていたら年を越していた。

今年も実家で年越し。初詣を済ませた後、父親と二人で新開地・喜楽館での新春興行を観た。

かい枝師匠の初天神がパワフルで面白い。いま勢いのある二葉さんも初めて観れて嬉しかった。酔っ払い演技が楽しい「上燗屋」。トリの仁智師匠の高座中に客席が揺れて「地震?」と少しざわつくもそのまま興行はつつがなく終わり、神戸駅についてから先ほどの地震の規模の大きさを知った。そんな元旦。

去年は落語鑑賞熱が増した一年だったが、今年は映画や展覧会へ行く回数も増やしたいと思い、久々に東京都現代美術館や早稲田松竹へ行った。早稲田松竹のレイトショーで『AKIRA』初見。こんなに凄まじい作品だったのかと仰け反った。

落語も相変わらず行って、渋谷らくごも複数回参加。印象的だったのは小八師匠の『お見立て』。杢兵衛と喜瀬川の間に挟まれた喜助が、自分が置かれている状況の面白さと予想外の展開に翻弄され、変なテンションのまま心の声が駄々洩れなのがずっと面白い。
今月はわかしょ文庫さんとも渋谷らくごに行った。和泉師匠・文蔵師匠・小痴楽師匠・龍玉師匠の真打4人の回。4人ともよかったけど、特に龍玉師匠の「ずっこけ」は、タイトルは知っていたが噺自体を見るのは初めてで、ただただ面倒くさい酔っ払いを介抱するだけの噺にこんなに見入ってしまうのだろうか、と思う。満足度高い回。シブラク後にわかしょさんと飲みに行って、落語の話などあれこれ。わかしょさんとは文フリなどでちらっと話すだけだったので、「実は学生時代にものすごく近いところにいた」みたいな事実が判明したりしてびっくり。

シブラク以外だと、深川東京モダン館での立川志ら乃一門会がよかった。初めての弟子・のの一さんを二つ目に上げるために、師匠はどうすればいいのかを現役二つ目をゲストに相談するようなトークコーナーがある。今回のゲストは立川談笑一門から談洲さん。談笑師匠が凄すぎて志ら乃師匠が「参考にならない!」と頭を抱えていたのが面白かった。のの一さん「二十四孝」、談洲さん「火事息子」、志ら乃師匠「看板のピン」「子は鎹」。親子ネタが続く会になった。談洲さんは普段がさらさら澱みない語り口な分、人情噺ではちょっと声に感情を乗せただけでグッとそこが映えるんだな、という気づき。

「U5H短歌」の結果発表があり、蜂谷希一の筆名で投稿した短歌がグランプリを受賞した。

ルミナリエ光でできた手のひらが見上げる子らの頭を撫でる/蜂谷希一

受賞記念として、神戸に住んでいた中高生の頃の記憶から短歌5首を作った。

U5H短歌グランプリ受賞記念 短歌5首「神戸の頃」

ルミナリエの歌はフォロワーさんからも評判がよかった。普段、どちらかというとワードを頭の中でこねくり回すような作り方をすることが多く、そのやり方に行き詰まりを感じていたので、実景をもとに言葉を立ち上げていくような作り方を試せてよかった。
今年は「短歌再入門」も抱負のひとつ。この十年以上、我流で作ってきてしまって頭打ち感があるので、短歌入門本や歌集を色々と読んで、基礎固めを改めてやりたい。

https://note.com/funatoku_ryota/n/n7b69d9f7bbf6?sub_rt=share_pw

「群像一年分の一年」は一本更新できた。二月中に残りを書いて、完結させるのが理想。

2024年に入ってから気落ちする話題ばかりでどんよりしているが、とりあえず個人としては楽しくやっていきたい。

【今月の読了本リスト】

くどうれいん『うたうおばけ』
かげはら史帆『ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく』
川名潤『出版とデザインの26時』
川名潤『出版とデザインの27時』
寺井奈緒美『生活フォーエバー』
児玉雨子『江戸POP道中文字栗毛』
笠井瑠美子(編集・構成)『製本と編集者 vol.02』
困ってる人文編集者の会『おてあげ 第2号』
キム・ホンビ(著)、小山内園子(訳)『多情所感 やさしさが置き去りにされた時代に』
鈴木ジェロニモ『歌集 晴れていたら絶景』
ハン・ガン(作)、斎藤真理子(訳)『すべての、白いものたちの』
矢野利裕『矢野利裕のLOST TAPES』
矢野利裕『学校するからだ』
笹公人『シン・短歌入門』


【今月の一曲】

知らない間にgroup_inouが再始動していてびっくりした。

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