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この声が聴こえるところまで



先日ナレーションを担当した動画が、Yahoo!ニュースにあがっていた。それを観たとシンガポール在住の友人からメッセージが届く。同じ日、高校の同級生が仕事の移動中ラジオのニュースを聴いていたらしく今読んでいるのは友人だと話すと車内が盛り上がったとLINEがきた。なかなかそういう連絡をもらう機会は少ない上に同じ日にきたものだから嬉しくも驚いた。たまにぼんやりと考える。この声はどこまで届いているのだろうか。


ここ最近は実況の仕事も多かったから、余計に私の声を聴いたという連絡が多かった。




どれだけ言葉を並べてもひとつも伝わらなかった経験がある。あのときのあれはこうだった、そしてこれはこういうつもりだった、言えば言うほど言葉は温度を失った。私自身がそう感じながら話していたのだから相手に伝わっているわけがない。この心ごと全部見せられたらいいのに。あの時ほどあの夜ほど、そう思ったことはない。



ニュースアナウンサーを卒業した。もうみなとみらいに通うことはないけれどまたいつか、ホームのようにあたたかいあの現場に行くことがあれば嬉しいと思う。



言葉は人を傷つけるためではなく誰かを救うためのものであってほしい。誰かの言葉で誰かのひとことで眠れぬ夜を越えた経験が、きっと、人にはあると思うから。船岡さんの声に励まされました、というコメントを胸に私は明日も、誰かの心に届くように、言葉を紡ぐ。




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